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2017年5月28日 - 2017年6月3日

2017年6月 3日 (土)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事1捕手和之事1使者捕

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
1)捕手和之事
一本目使者捕
使者捕
 楽々對し坐したる時向の右の手を我が右の手二亭取り向の右の□(膝)を足に亭踏我が右脇へ引た於してかたむる也
読み
使者捕(ししゃほ・ししゃとり)
 楽々対し坐したる時 向うの右の手を 我が右の手にて取り 向うの右の膝を足にて踏み 我が右脇へ引き倒して固るなり

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2017年6月 2日 (金)

春から夏へ

 五月になると、湘南地方は早々とサクランボの佐藤錦が赤い実を輝かせてくれます。 然し早起きの小鳥と食べ頃の見分けの競争です。
 明日の朝一番にと収穫しようと思って行って見ると、残っているのはカメムシに果汁を抜かれ萎んだものや小鳥が試しに啄んだ片割れのサクランボばかりです。
 楽しみにしてくれているご近所のお婆さんに、少しでもお裾分けと心がけるのですが「今年も小鳥にやられました」と言い訳ばかりです。
 
 タマネギもすっかり大きくなって、地面から浮き上がって収穫時です。こちらは小鳥も虫も寄り付かないので「もう少し大きく」などと思っていると夏みかん程になってしまいます。
 大型スーパーの園芸売り場で買った苗では、土地に合わないのか育ちが悪く、農協で仕入れた苗や、種から育てた苗の方が良く育っています。
 
 数年前に苗から育てたイチゴは、勝手に蔓を伸ばして、勝手な所に生えて、九条ネギの畝の脇とか、タマネギの間とか、ミントの群落に大きな赤い実を葉陰にそっと実らせて食べ頃です。毎日数粒ずつ採れて楽しむばかりです。来年はイチゴの畝を作ろうなどとは、少しも思わない怠け者です。
 
 五月の半ばから、コジュケイがけたたましく「チョットコイ・チョットコイ」と鳴いています。わずかに残された里山に命を繋いでいる様です。
 五月も終わる頃から、待ちに待ったホトトギスが「トッキョ キョカキョク」と日の出前から早口言葉です。
 
 実生の枇杷がようやく実を付けて、このところ日増しに黄色が濃くなってきています。一つもいで、口にしました。
 甘さは今一ですが新鮮な甘酸っぱさが口いっぱいに広がってきます。もう少し熟してからと思うのですが、タイワンリスが里山の木々を渡り歩いています。カラスも狙っていそうです。
 効果は解りませんが、紙袋をかけて見たのですが、一昨日夜の土砂降りの雨で破れてしまいました。もういいや、小さな生き物と共生の覚悟です。
 ご近所の庭にある枇杷は今年はブドウの様に実って枝が垂れ下がる程になっています、うちのは、その3倍は大きいと自己満足です。
 
 今年は、3月から4月初めの気候が合わなかったのか、昨年の猛暑にやられたのか、春の蝶の数が少なかったのです。5月半ばから忽ちにぎわい出して楽しませてくれます。ミカンの花に俗名鎌倉蝶のモンキアゲハがナガサキアゲハやクロアゲハと乱舞しています。
 
 風に煽られているアカボシゴマダラのメスが榎の廻りを舞っています。
 
 羽化したばかりで笹に羽を休めるアゲハチョウ。
 
 タイワンホトトギスの葉裏にルリタテハの痛そうな棘をもった幼虫が夢中で柔かそうな葉をむさぼっています。
 そろそろ蛹になりそうなくらい大きくなってきました。
 
 アブラナ科の野菜は、モンシロチョウが集まって来て、「卵を産んで青虫だらけになるからやめたら」と忠告しておいたのに、「昨日はモンシロチョウを36匹捕ったのに今日も捕り切れない程来ている」と言って、蝶を眺めて喜んでいる私に「遊んでないで捕れ」と怒り出すしまつです。とうとうキャベツ畑は、キャベツの芯を露わにしてモンシロチョウの天国になってしまいました。
 
 わずかに残された都会の里山と田園は、小さな生き物が集まって来ています。お陰様で葉先が触れたりして腕はかぶれてかゆい事、かゆい事。
 紫陽花が色づいてきました、夕暮れ時には蝙蝠が燕返しを繰返しています。
 
 
 
 
 
 

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曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事序文

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
序文
従是以上六段之和ハ自夏原氏段々相伝也 長谷川流二至而居合和集うしタル者也

読み
 是より 以上六段の和は 夏原氏より段々相伝なり 長谷川流に至りて 居合和(ヤワラ)集したるものなり
読み解く
 夏原流和は六段と言って1捕手和之事11本・2立合11本・3小具足11本・4後立合11本・5小具足割10本・6本手之移11本、の六段65本がセットされています。
 夏原氏および夏原流和の謂れは明確なものが見当たりません。
 段々相伝して第七代長谷川英信の頃英信流と一体化したものであると言うようです。

 土佐の居合には居合、棒術、仕組(組太刀)、和(やわら)がセットされて第九代目林六太夫守政が土佐に持ち込んだと思われます。この和の術の伝書は神傳流秘書にあるだけで他に見られないものです。

 夏原流和之事を公開されたのは、第二十代河野百錬先生が曽田先生から曽田本の写しを得て、昭和30年1950年に無双直伝英信流居合兵法叢書として発行されて世に出されたものと思われます。

 木村栄寿先生の昭和57年1982年発行の林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流傳書集及び業手付解説には、夏原流和之事は記載がありません。

 ここでは、曽田先生の直筆による夏原流和を稽古してみます。武術はともすると神業のような術を以て良しとする思いがあるようですが、普通の人が、不意の攻撃に自然に応じられる様に手附に則って極自然に稽古してみます。

 夏原流和之事については、神傳流秘書の巻末に手附が残されたのですが、誰が何時これらの業を作り出したのかわかりません。
 本朝武芸小傳巻九の末尾に小具足について世に鳴るのは竹内流だといっています。荒木流、森流などの後に夏原八太夫の名があります。
 夏原八太夫は夢相流小具足の達人也、今川久太夫その傳を継ぐ、武井徳左衛門今川の傳を得、松田彦進武井の芸を傳、鈴木彦左衛門有りて、松田に従い、その宗を得て精妙と為す。
とあります、これが夏原流和であるかはわかりません。

 南山大学の榎本鐘司先生による「北信濃における無雙直伝流の伝承について」の論文から、「無雙流和棒縄居合目録」の和目録には、夏原流和と思しき業名が散見されています。
 例えば、神傳流秘書の夏原流和之事捕手和之事の使者捕は使者取、砂乱は五月雨、弓返は弓返シ、附入は附入、右詰は右詰、抜捨は抜捨、胸点は急天、向面は向面、遠行は猿猴、鐺返は鐺返シ、と対比できます。
 
 同じく、夏原流和之事の立合では、行連は行違、無想は夢相、裾取は爪捕、支剱は志けん、車附は車附、玉簾は玉簾、燕返は燕返シ、打込は打込、杉倒は廻たおしあるいは天狗たをし、追捕は追捕とほぼ同じ業名です。

 業の項目は夏原流和之事と同様に、立合は立合、小具足は小具足、後立合は後立合、小具足割は小具足割などと同じ項目が続きます。

 これは、天明三年1783年の北信濃の大矢蕃昌編述・滝沢登愛所持の資料に依ります。この北信濃の無雙直伝流は、長谷川英信、小菅精哲斎正継(恐らく 荒井兵作勢哲(清鐵))などによって伝承されたものと思われます。
 土佐の居合の第9代林六大夫守政が、江戸勤番中に江戸にて修行したもので、師は誰であったか確証は有りませんが、土佐の居合と北信濃の居合には繋がるものが有りそうです。
 夏原流和之事は北信濃から遡る方がよさそうです。

 此処では、古伝神傳流秘書の巻末に有る夏原流和之事の手附に基づいた業技法を学ぶ事が目的であって、伝承系統の歴史はご興味のある方が、追及されることにお願いしておきます。

 

 

 

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2017年6月 1日 (木)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事序文

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
序文
従是以上六段之和ハ自夏原氏段々相伝也 長谷川流二至而居合和集うしタル者也

読み
是より 以上六段の和は 夏原氏より段々相伝なり 長谷川流に至りて 居合和(ヤワラ)集したるものなり

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2017年5月31日 (水)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く9抜刀心持之事22戦場之大事

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
9、抜刀心持之事
22)二十二本目軍場之大事
軍場之大事
 具足のゆるきを取り押上る心得肝要也故に着料之具足は押上られてものど二つかざる様二仕置べきなり高き所などより飛ふ時おのづとのどにつかゆる事有るもの也 心得二有儀なり
読み
軍場之大事(ぐんばのだいじ、いくさばのだいじ)
 具足の緩きを取り 押し上げる心得肝要也 故に着料の具足は 押し上げられても喉に付かざる様に仕置くべきなり 高き所などより飛ぶ時 自ずと喉に閊ゆる事あるもの也 心得に有る儀なり
読み解く
 軍場之大事についての解説は、具足はしっかり着用して緩い処が無いようにして置け、さもないと、押し上げられたり、飛び降りた時にのどにつかえさせるなという心得です。どこか抜刀心持之事には似つかわしくない心得です。
以上で抜刀心持之事を終了しましす。
現代居合の奥居合居業、立業と抜刀心持之事の業名を対比しておきます。
 
 抜刀心持之事    無双直伝英信流奥居合現代
 一本目 向拂      一本目 霞
 二本目 柄留      二本目 脛囲
 三本目 向詰      七本目 両詰
 四本目 両詰      三本目 戸詰
                四本目 戸脇
 五本目 三角      無し 五本目 四方切 
 六本目 四角      無し 五本目 四方切
 七本目 棚下      六本目 棚下
 八本目 人中      十七本目 壁添
 九本目 行連      十本目   連達
 十本目 連達      十四本目 行違
  十一本目 行違    十五本目 袖摺返
  十二本目 夜之太刀  十三本目 信夫
 十三本目 追懸切   無し
 十四本目 五方切   十一本目 惣捲り
 十五本目 放打     十二本目 總留
 十六本目 虎走     八本目 虎走
 十七本目 抜打上   十九本目 暇乞一
        抜打中   二十一本目 暇乞二
        抜打下   二十本目 暇乞三
 十八本目 抜打    無し
 十九本目 弛抜     無し(十八本目 受け流し)
 二十本目 賢之事    無し(夢想神傳流袖摺返)
 二十一本目 クヽリ捨 無し(夢想神傳流門入)
  二十二本目  軍場之大事 無し

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2017年5月30日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書原文9抜刀心持之事22軍場之大事

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
9、抜刀心持之事
22)二十二本目軍場之大事
軍場之大事
 具足のゆるきを取り押上る心得肝要也故に着料之具足は押上られてものど二つかざる様二仕置べきなり高き所などより飛ふ時おのづとのどにつかゆる事有るもの也 心得二有儀なり
読み
軍場之大事(ぐんばのだいじ、いくさばのだいじ)
 具足の緩きを取り 押し上げる心得肝要也 故に着料の具足は 押し上げられても喉に付かざる様に仕置くべきなり 高き所などより飛ぶ時 自ずと喉に閊ゆる事あるもの也 心得に有る儀なり

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2017年5月29日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く9抜刀心持之事21クヽリ捨

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
9、抜刀心持之事
21)クゝリ捨
クゝリ捨
 -手附記載なしー
読み
クヽリ捨(くゝリすて)
 -手附記載なしー

読み解く
 クヽリ捨(くゝりすて)
 -手附記載なしーですから読み解くことはできません。

 細川家による、木村栄寿本「林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流・・」でも「神傳流業手付」の抜刀心持之事には「クヽリ捨」には手附の記載は有りません。
 檀崎先生や山蔦先生は大江先生の「門入」を「隠れ捨」の業名として当てておられます。
 大江先生の門入も古伝には相当する業が見当たりませんのでこれも疑問ですが、現代居合として継承されています。
 檀崎先生や山蔦先生は中山博道先生の指導を受けられたという事ですが、中山博道先生の居合は、大森流・長谷川英信流までは手附が残されていますが奥居合に関しては謎です。いずれにしてもその真相は手持ちの資料では不明です。
 
 土佐の居合の手附は神傳流秘書よりも古いものは現存せず、江戸時代末期までの伝書類も乏しく現代居合への変遷は辿れません。
 抜刀心持の両士引連・賢之事・クヽリ捨は、神傳流秘書に於いてー手附記載なしーなので第9代林六大夫守政が江戸から、土佐にもたらした時には既に業名ばかりであったのかも知れません。
 
 流派の業技法は、その時代の指導者の心得違いや、時代の趨勢によって変化して行くのもやむおえない事でしょう。
 然し、現代では、変えた時にはその理由を明らかに示すのも指導者の責任です。
 棒の振方りばかりの指導で、「業手附の解釈は俺はこう考える」だけでは、古参の者から「先代の方が良かった」と言う感情論だけが浮かび上がって本論が見えなくされてしまいます。
 挙句は「居合を学ぶには元より其の流儀の形を重んじ、苟もこれを変改するが如き事無く錬磨すべきである」と言いつつ「其の習熟するに於いては、何等形の末節に拘泥する事無く、各流を一貫する居合本来の精神を悟りて、日夜錬磨の功を積み、心の円成に務め、不浄神武不殺の活人剣の位に至るを以て至極となす(第20代河野百錬先生の無双直伝英信流居合道昭和13年1938年より)」として己の「形の末節」の正統性を云々するのでは、日夜研鑽せずとも時至りて思いもよらぬ允可を得て功成り名遂げたと錯覚する者には「形の末節」ばかり気になるものです。
 

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2017年5月28日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書原文9抜刀心持之事21クヽリ捨

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
9、抜刀心持之事
21)クゝリ捨
クゝリ捨
 -手附記載なしー
読み
クヽリ捨(くゝリすて)
 -手附記載なしー

 

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