« 2017年6月18日 - 2017年6月24日 | トップページ | 2017年7月2日 - 2017年7月8日 »

2017年6月25日 - 2017年7月1日

2017年7月 1日 (土)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合4支剱

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合
四本目支剱
支剱
 相手我の胸を左の手二亭取る我可右の手二亭其手首を取り相手右の手二亭打込を我か左の手二亭請留右の手を相手のひぢの可ゞ美二外より懸向へ折常の稽古二ハ引廻した於春

読み
支剱(しけん)
 相手我の胸を左の手にて取る わが右の手にて其の手首を取り 相手右の手にて打込むを我が左の手にて請け留め 右の手を相手の肘の屈みに外より懸け向うへ折る 常の稽古には引き廻し倒す

| | コメント (0)

2017年6月30日 (金)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事2立合3裙取

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
2)立合
三本目裙(裾?)取
同(?)相手の胸を我か右之手に亭押相手阿らそふ亭前へ押懸るを支ニ我可左の手二亭合手の右の足を取り右の手二亭相手のうなしを取っ亭う津む希に引た於す
読み
裙取(もすそとり・すそとり(裾取))
 同(2本目の無想の行き合い二?)相手の胸を我が右の手にて押し 相手争うて前へ押し懸るを機に 我が左の手にて相手の右の足を取り 右の手にて相手のうなじを取って俯けに引き倒す
読み解く
 業名は裙取(もすそとり・すそとり(裾取))です。書き出しは「曰(?いわく)と間違えそうな「同」の文字です」この一字は、河野先生の「無双直伝英信流居合兵叢書」では「同」です。原本が世に出た時に確認しましょう。

 立合の業ですから双方歩み寄り、我から相手の胸を右手で押す、相手押されじと争って前に押しかかって来る拍子に、沈み込んで相手の右足を左手で掬い取り、右手を相手の首に廻して、左脇か右脇、若しくは前にうつむけに引き倒す。

 業名の裙取(裾取)は沈み込んで我が左手で相手の右足の裾付近を掬い取る処から付けられたと思える業です。「あらそふて前へ押懸るをきに」の拍子をとらえて行うのでしょう。

| | コメント (0)

2017年6月29日 (木)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合3裙取

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合
三本目裙(裾?)取
同(?)相手の胸を我か右之手に亭押相手阿らそふ亭前へ押懸るを支ニ我可左の手二亭合手の右の足を取り右の手二亭相手のうなしを取っ亭う津む希に引た於す
読み
裙取(もすそとり・すそとり(裾取))
 同(2本目の無想の「行き合い二」?)相手の胸を我が右の手にて押し 相手争うて前へ押し懸るを機に 我が左の手にて相手の右の足を取り 右の手にて相手のうなじを取って俯けに引き倒す

| | コメント (0)

2017年6月28日 (水)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事2立合2無想

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
2)立合
二本目無想
無想
行合二相手の足を取り送り右之手二亭膝を押の希てた於春

読み
無想(むそう)
 行き合いに 相手の足を取り送り 右の手にて膝を押しのけて倒す
読み解く
 業名は「無想」何も思わずにと云うのでしょう。「行合」ですから、双方立って行き合う、所謂歩み寄る時、我はふっと身を屈め左手で相手の右足を取って引き上げるようにして送り込み、「右之手二亭膝を押の希てた於春」ですから此処は、右手で相手の左足の膝を押し除ける様に引き込み相手を仰向けに倒す。
 相手の右足膝を左手で抱え込んで送り出すや否や、右手で相手の左膝を掬う様に引き込めば相手は仰のけに倒れるでしょう。
 此処は、左手で・・相手の右出足を取る・・でよいでしょう。相手は左の後足で片足立ちになってバランスを崩しながら後ろに下がる処を「右の手にて膝を押のけ倒す」とやってみました。相手の足は右とも左とも指定されていません。古傳はおおらかですが読み解けばこんな処が自然でしょう。

 業名は無想です。想うこと無くさっと繰り出すのでしょう。あまり業名に固執するのも特定の状況に居付いてしまい良くない様ですが、此処はあれこれ思い巡らさずに繰り出すのが良さそうです。

 「相手の足を取り送り」のところは、「送り」か「急耳」か文字の判読が良くわかりません。
河野先生の無双直伝英信流居合兵法叢書では「行合に相手の足を取り急に右の手にて脺(せつ・そつ)を押のけてたおす」「急」と読まれています。

 然し此処は「送り」であって「急耳(きゅうに)」ではないでしょう。
もう一字「脺」の文字ですが之は「膝」で誤字でしょう。曽田本の中に時々出てきますが「脺」は、そつ、せつ、すいとか読んで意味はもろい・よわいでしょう。膵臓の膵臓の膵の字を「脺」に当てていたりしているのも有ります。

 古文書は、書かれた人の知識次第で正しい文字があて字になっていたりします。それを書き写す場合も又その人の能力の範囲で変化してしまいます。ですから、凡てを信じる訳に行きません。
 原書と対比して見る事が出来たとしても書かれた人の思いが100%伝わる事は無いかも知れません。
 しかし、古伝の教えは繰り返し稽古しその項目の業を全て稽古し終った時に、新たな発見をする事も有り得ます。効を焦って、習い覚えているより良い業を繰り出して、古伝を越えたと思ってはならないと思います。出来るだけ忠実に手附通りにやってみる事がポイントです。手附通りに業が繰り出せない場合は、先ず己の未熟さを思うべきでしょう。

 思いつくままに・・

| | コメント (0)

2017年6月27日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合2無想

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合
二本目無想
無想
行合二相手の足を取り送り右之手二亭膝を押の希てた於春

読み
無想(むそう)
 行き合いに 相手の足を取り送り 右の手にて膝を押しのけて倒す
 

| | コメント (0)

2017年6月26日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事2立合1行違

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
2)立合 皆相掛
一本目行違
立合 皆相掛
行違
 左脇を行違ひさ満二我か左の手二亭相手の左の手を取り右の足二亭相手の足を蹴類と一拍子二後へ引た於春但た夫婦さを取る処を常ハ肩を取る也
読み
立合 皆相掛 (たちあい みなあいがかり)
行違(ゆきちがい)
 左脇を行き違いさまに 我が左の手にて相手の左の手を取り 右の足にて相手の足を蹴ると一拍子に後ろへ引き倒す 但 たぶさ(髻)を取る処を常は肩を取る也 
*読み解く
 夏原流和之事の二項目は立合です。双方立って歩み行く相掛りの攻防です。
 一本目行違
 此の立合も我から仕掛けています。相手の左脇を行き違い様に左手で相手の左手首を取り、後ろに廻り右足で相手の足を蹴ると同時に右手でたぶさ(もとどり、曲げの集めて結わえてあるところ、てぶさ、)を掴んで後へ引き倒す。
 但し普段の稽古では、たぶさを取らず相手の肩を掴んで後ろへ引き倒す。実戦では、右足で相手の後ろ足を蹴って、右手でたぶさを掴んで、左手も引いて引き倒す。
 引き倒した後のとどめは、記載されていません。

 「左脇を行違さまに」ここでは相掛りですから双方が歩み出合うわけです。従って相手は、我が左脇を行違うのです。左手どうしが行き違いです。

右の足にて相手の足を蹴る」は相手の右足でも左足でもいいのでしょう。

参考
 行違は、行きちがうこと、すれちがうこと、くいちがうこと、手筈が狂うこと・・。行き来する、行き交う、互いに違った方向に行く、すれちがう、物事がうまく行かなくなる・・。
 擦違は、擦れ合って通りすぎる、きわどいところで行き違う。
 摺は、たたむ、ひしぐ、する、すり。紙や布を折りたたむ、ひっぱて折る、印刷する。

 この、夏原流和之事の二項目目の立合についても、前回の捕手和之事同然に、南山大学の榎本鐘司教授の「北信濃における無雙直伝流の伝承について」のレポートから資料Ⅳ「無双流和棒縄居合目録」天明3年1783年大矢蕃昌編述・滝沢登愛所持の目録を見てみます。

 項目は「立合」初めに無双流・・目録、括弧内を夏原流和之事とします。

 行違(行違)・夢相(無想)・爪捕(裾取)・志けん(支剱)・車附(車附)・玉簾(玉簾)・打込(打込 但し7本目燕返の後にあり)・燕返シ(燕返)・廻たおし(杉倒)・天狗たおし(ナシ)・追捕(追捕)・八幡大菩薩(類似業名ナシ 但し11本目水車)以上です。

 これらの業が、長谷川英信、荒井勢哲をへて北信濃に伝わって滝沢登愛が指導していた様です。年代的には土佐の第9代林六太夫守政の生没が寛文2年1667年生~享保17年1732年没ですから、この北信濃の目録は天明3年1783年の事ですから林六大夫の没後50年を経ています。長谷川英信あるいは荒井勢哲に直に指導されていなくともその弟子とは江戸で接触した可能性はあるでしょう。

 業名の似かよった事だけで、推測する事は出来ませんが、北信濃に有るかも知れない業手附と業名を対比し夏原流和之事の土佐への伝播が見えるかもしれません。

 史的考察はここまでとし、総合武術として書き残された土佐の古傳神傳流秘書の業技法を研究し、現代居合では得られないかもしれない武術の心持ちを求めて稽古する事を優先します。

 

 

 

| | コメント (0)

2017年6月25日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合1行違

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合 皆相掛
一本目行違
立合 皆相掛
行違
 左脇を行違ひさ満二我か左の手二亭相手の左の手を取り右の足二亭相手の足を蹴類と一拍子二後へ引た於春但た夫婦さを取る処を常ハ肩を取る也
読み
立合 皆相掛 (たちあい みなあいがかり)
行違(ゆきちがい)
 左脇を行き違いさまに 我が左の手にて相手の左の手を取り 右の足にて相手の足を蹴ると一拍子に後ろへ引き倒す 但 たぶさ(髻)を取る処を常は肩を取る也 

| | コメント (0)

« 2017年6月18日 - 2017年6月24日 | トップページ | 2017年7月2日 - 2017年7月8日 »