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2017年7月9日 - 2017年7月15日

2017年7月15日 (土)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合11水車

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合
十一本目水車
水車
 行□り二(行違いに 曽田メモ)相手の胸を右の手二亭逆手二取左の手二亭相手の前の帯を取り組入扨相手突掛るを支ニ後能膝を突其拍子二我可右の脇へ那希る
以上十一
読み
水車(すいしゃ)
 行違いに(?)相手の胸を右の手にて逆手に取り 左の手にて相手の前の帯を取り組入る 扨 相手突き掛るを機に 後の膝を突き其の拍子に我が右の脇へ投げる
 以上十一
 この業は正面から行き違う様ですから、原文の「行□り二」(行違いに 曽田メモ)としても良さそうです。
 「突掛るを支ニ」については河野百錬先生は「無双直伝英信流居合兵法叢書」では「突掛るを幸に」とされていますがここは「突き掛るを機に」が正しいと思います。
 
 
 

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2017年7月14日 (金)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事2立合10追捕

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
2)立合
十本目追捕
追捕
 後より行□り二相手の背中を我可両手二亭一寸突其儘下り足をを具りう川む介耳た於春
読み
追捕(ついぶ・ついほ・おいとり)
 後ろより行き違いに 相手の背中を我が両手にて一寸突 其の侭下り 足を送り 俯けに倒す
 「後より行□り二」は河野百錬先生の「無双直伝英信流居合兵法叢書」では「後より行違いに」とされています。
 曽田先生の手書きでは、次の十一本目の水車で同じ「行□り二」を「行違いに」と訂正メモをされています。前後の文字から「行き摺(摩)りに」と読むことも出来そうです。
読み解く
 この業は「追捕」ですから追いかけて行って捕える、という意味でしょう。
 相手の後ろから近づき「行□りに」は追い越す間際にでしょう、相手の背中を我が両手で一寸突いて、相手にはっとさせておいて、直ぐに身を沈めて相手の両足を掬い取って俯けに倒す。

 「行□り」は後ろから近づいて「相手の背中を我が両手にて一寸突」ですから「行違い」も「擦違い」も「追い越し」てもいないでしょう。□の草書が読めません。
河野先生は「行違い」と読まれていますが、「乱」の草体に近いですから「違」には当たりません。それに、後ろから歩み寄って背中を両手で一寸突く雰囲気は出せませんので、河野先生が無理やり読まれた「違」では手附が成立しません。

「を具り」は「送り」です。
河野先生の無双直伝英信流居合兵法叢書では「そぐり」と書いていますが曽田先生の直筆では、「を」を「そ」には読めませんのでここでは「送り」としました。
「おぐり」は、何処かの方言か既に死語となった意味不明な単語ですが状況から、掬い取る様にしてみました。

 古伝を原書のまま読んで少しは読みが解るかも知れませんが、当て字・癖字・誤字も有る筈です。
 荒井勢哲の口伝を、林六太夫が受け、林 安大夫が神傳流秘書として書き残し、それを山川幸雅が書き写し・・曽田虎彦が書き写しですから誤った文字も見間違い、聞き間違いもあるでしょう。
 業技法は、指導される方の体格、癖、力量や哲学にも依って様々に変わってしまいます。  文字は約束された形と意味を持つのですが楷書はまずまずですが草書ではかなり形に癖が混入し判読が厄介です。

 この様な相手の背中を一寸突いて気を背中に寄せさせて、ハッとしたところ下から掬う様な業は、稽古をして見ても申し合わせでは滑稽な感じになってしまいそうです。
 形稽古を、武術だと拘り過ぎてごちごちに演じた動画を見ますが力を抜き、緩やかに稽古するものでしょう。
 古伝は手附を原文で読んで、自らの力で読み解き、動作に転換する事がポイントでしょう。
居合と和は別物と考えずに、居合の稽古で身に付けた仮想敵を想定しての攻防の動作でかなり出来るはずです。

  

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2017年7月13日 (木)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合10追捕

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合
十本目追捕
追捕
 後より行□り二相手の背中を我可両手二亭一寸突其儘下り足をを具りう川む介耳た於春
読み
追捕(ついぶ・ついほ・おいとり)
 後ろより行き違いに 相手の背中を我が両手にて一寸突 其の侭下り 足を送り 俯けに倒す
 「後より行□り二」は河野百錬先生の「無双直伝英信流居合兵法叢書」では「後より行違いに」とされています。
 曽田先生の手書きでは、次の十一本目の水車で同じ「行□り二」を「行違いに」と訂正メモをされています。
  

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2017年7月12日 (水)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事2立合9杉倒

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
2)立合
九本目杉倒
杉倒
 後より行亭相手の両の肩を我が両の手二亭取り腰を足尓て踏ミ阿をの希ニかへ須
読み
杉倒(すぎたおし)
 後ろより行きて 相手の両の肩を我が両のてにて取り 腰を足にて踏み 仰のけに返す
読み解く
 この業名は杉倒です。切り倒される杉の木を想像してしまいますが、杉にこの業をかけたら押しつぶされてしまいます。

 後ろから相手の立つ所へスカスカと近寄り、相手の両肩に両手を掛けるや、腰に足を掛けて相手を仰のけに引き倒す。

 立合は「皆相掛」ということですが、こゝでは我が方から一方的にしかも後ろから仕掛けて行きます。何度も言いますが、古伝は決して相手の害意を察して機先を制するなどと言うものでは無さそうです。
 勝機は逃さないのが兵法であって、戦う以前に戦わなければならない事が前提なのです。

 柳生新陰流の但馬守の「兵法家伝書」の冒頭は、古にいへる事あり「兵は不祥の器なり。天道之を悪む。止むことを獲ずして之を用ゐる、是れ天道也」と、此のこと如何にと・・。

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2017年7月11日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合9杉倒

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合
九本目杉倒
杉倒
 後より行亭相手の両の肩を我が両の手二亭取り腰を足尓て踏ミ阿をの希ニかへ須
読み
杉倒(すぎたおし)
 後ろより行きて 相手の両の肩を我が両のてにて取り 腰を足にて踏み 仰のけに返す
 

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2017年7月10日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事2立合8打込

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
2)立合
八本目打込
打込
 気乗り二相手打込を右之手二亭請留う津む希二引た於し詰る
読み
打込(うちこみ)
 気乗りに相手打込むを 右の手にて請け留め 俯けに引き倒し詰める
読み解く
 気が乗った時に、相手が小太刀を抜いて打ち込んでくるのを、相手の右手首を右手で請けるや相手に付け入って左手で相手の肘のかがみを巻き込んで、右手で相手の手首を固め右廻りにうつむけに引き倒し詰める。
 気分の乗った処で相手袈裟に打ち込んで来る。或は、気分の乗った処で相手右拳で我が顔面に打込んで来る。

 河野先生の無双直伝英信流居合兵法叢書ではこの夏原流和之事立合「打込」の書き出しのを「気乗りに相手打込むを右の手にて請留伏向に引倒し詰る也」とされています。大江先生に続く大家の読みですからそうとも取れます。「気乗り」は「気素」とも読めるのですが「気乗りに」でしょう、草書体に泣かされます。
 河野先生の古伝の元は曽田先生による神傳流秘書によります。「うつむけ」を伏向と書き改めていますが意味は通じますが、漢字ならば俯けでしょう。

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2017年7月 9日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事2立合8打込

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
2)立合
八本目打込
打込
 気素二相手打込を右之手二亭請留う津む希二引た於し詰る
読み
打込(うちこみ)
 袈裟に相手打込むを 右の手にて請け留め 俯けに引き倒し詰める
 

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