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2017年12月10日 - 2017年12月16日

2017年12月16日 (土)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻5小太刀之位5下段ノ弛

曽田本その1
2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
5、小太刀之位
 
五本目下段ノ弛
 是者敵者さして待也我ㇵ小太刀をひっさげ春可ヽと行也敵其所を抜付の如く抜付亦タ春く尓両手尓て一足婦ミ込ミ左の下をなくる也我其所を足を引春っかりと弛之敵亦上より討所を請流之勝也
読み
五本目下段ノ弛(げだんのはずし)
 是は敵は差して待つ也 我は小太刀を引っ提げ スカスカと行く也 敵其の所を抜付けの如く抜付け 亦 直ぐに両手にて一足踏み込み 左の下をなぐる也 我其の所を足を引きすっかりと弛し 敵亦上より討つ所を請流し勝也
読み解く
 是は、敵は太刀を腰に差して待つ、我は小太刀を右手に持ち、切先を下にして無形之位でスカスカと歩み行、相手は我れが間境を越えると見るや「抜付の如く」に抜付て来る。
この「抜付の如く」の業は何を指すのか、手付けの文章では解りません。
 
 抜付そのものを解説したものも見当たりませんので、此処は横一線にがま口に抜き付ける土佐の居合の抜き付けを想像しておきましょう。
 この抜付は空振りして我を牽制するのでしょう。我がふっと立ち止まる処、直ぐに左手を柄に添え両手で、一歩踏み込んで我が左から出足を薙いでくる。
 神傳流秘書の抜刀心持之事の「向払」の要領でしょう。現代居合の奥居合居業の「霞」の返す刀を両手で行うのでしょう。
 我は後足を引き、前足を連れ足に引いて相手の薙いで来る太刀を「すっかりと弛し」、外されて相手は、すぐさま上段に振り冠って我が真向に打ち込んで来る処、小太刀を顔前頭上に左肩を覆う様に上げ、相手太刀を請けるや腰を捻って左に請け流し、右足を右前に踏み込んで相手の首を打つ。この請け流しも、筋を替って逃げ流しにせずに、敵の打ち込みを、敵の懐に入る様に付入って敵太刀の打ち下ろされる鍔際近を下から突き上げる様に請けて、其の拍子に左腰を捻って流す事です。

 此の業は相手の横一線の抜き付け、切返して下に斬り付け、上段よりの真向打ちを躱す業です。正確な間積りを身に付けるには良い業です。

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2017年12月15日 (金)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合太刀合棒太刀合之巻5下段ノ弛

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
5、小太刀之位
 
五本目下段ノ弛
是者敵者さして待也我ㇵ小太刀をひっさげ春可ヽと行也敵其所を抜付の如く抜付亦タ春く尓両手尓て一足婦ミ込ミ左の下をなくる也我其所を足を引春っかりと弛之敵亦上より討所を請流之勝也
読み
五本目下段ノ弛(げだんのはずし)
 是は敵は差して待つ也 我は小太刀を引っ提げ スカスカと行く也 敵其の所を抜付けの如く抜付け 亦 直ぐに両手にて一足踏み込み 左の下をなぐる也 我其の所を足を引きすっかりと弛し 敵亦上より討つ所を請流し勝也

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2017年12月14日 (木)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻5小太刀之位4當中剱

曽田本その1
2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
5、小太刀之位
 
四本目當中剱
 是も敵ハ上段二構ゑる也我ハ小太刀をひっさげ中と二待也敵春可〵と来りて我可首のあたりを左り右と討チ亦下タを討也其所尓て我足をそろゑ春っ可りと弛ㇲ敵亦面より打所を十文字二請流之勝也
読み
四本目當中剱(とうちゅうけん)
 是も敵は上段に構える也 我は小太刀を引っ提げ中途に待つ也 敵スカスカと来たり我が首の辺りを左り右と討ち 亦下を討つ也 其所にて我足を揃えスッカリと外す 敵亦面より打つ所を十文字に請流し勝也
読み解く
 是も、敵は上段に構える。我は右足を前にして小太刀を引っ提げ無形の構えとなる、双方歩み寄る途中で我は左足出た時立止まり敵を待つ、敵はスカスカと間を詰めて来て、上段から我が首の辺りを左肩、右肩と切り返して討ち込んで来る。我は、左足を引いて右半身となって筋を替えて外し、更に右足を引いて左半身となって其の打ち込みを外す。
 相手はそこで、今度は低く我が左足を打って来るので、左足を引いてすっかりと外す。
相手外されて上段に振り冠って我が面に打込んで来るのを、右足を踏み込み小太刀を顔前頭上に左肩を覆う様にして相手の太刀を十文字に請けるや腰を左に捻り受け流し、左足を右足の後方に摺り込み右半身となって片手上段から相手の首を打つ。
 左足前で敵を待つとしましたが、両足揃えたハの字立ちでも、右足前でも同様に応じられるでしょう。

 「小太刀をひっさげ」というのは、小太刀を右手に持ち、切先を下げ、右足爪先の線上あたりに付け、左手もぶらりと自然に下げて、自然体に立ち、構えのない無形を指すのでしょう。

 「當中劔」の読みも意味することも分かりませんが、なんとなく業を感じさせる業名のように思えます。

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2017年12月13日 (水)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻5小太刀之位4當中剱

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
5、小太刀之位
 
四本目當中剱
 是も敵ハ上段二構ゑる也我ハ小太刀をひっさげ中と二待也敵春可〵と来りて我可首のあたりを左り右と討チ亦下タを討也其所尓て我足をそろゑ春っ可りと弛ㇲ敵亦面より打所を十文字二請流之勝也
読み
四本目當中剱(とうちゅうけん)
 是も敵は上段に構える也 我は小太刀を引っ提げ中途に待つ也 敵スカスカと来たり我が首の辺りを左り右と討ち 亦下を討つ也 其所にて我足を揃えスッカリと外す 敵亦面より打つ所を十文字に請流し勝也

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2017年12月12日 (火)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻5小太刀之位3中請眼

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
5、小太刀之位
 
三本目中請眼
と申ㇵ是も敵ㇵ上段尓かまゑる也我盤小太刀をさ之出し切先を敵の真ミ合へさし付ヶ行也場合尓て敵拝ミ討尓打也我其所を上へ春つかりと弛之かむりて敵引所をみけんヱ打込ム也
読み
三本目中請眼(ちゅうせいがん)
 中請眼と申すは 是も敵は上段に構える也 我は小太刀を指し出し切先を敵の真見合いへ指し付け行く也 場合にて敵拝み討ちに打つ也 其の所を上へすっかりと弛し冠りて 敵引く所を眉間へ打込む也
読み解く

 左請眼は相手の左眼に切先を付ける、右請眼は相手の右眼に切先を付ける、次は中請眼です。
 中請眼は相手の眉間に切先を付け、相手は上段に構えて相進みに間に至る、相手我が真向に拝み打ちに打ち込んで来る処、我は出足を引くや「上へすっかりと弛し」小太刀を上段に冠って、「外されて引く」相手に附け入って眉間へ打込。

 一本目、二本目とも我が小太刀を相手は払って来たのですが三本目中請眼では、「拝み討ちに打」込んで来ます。
 相手は太刀ですから小太刀との寸法の差を活かした間取りから、我が右小手、右肩、真向の何れかへも打ち込めるでしょう。此処は真向への拝み打ちです。

 我は拝み打ちされた「其所を上へすっかりと弛し」は相手の拝み打ちの切先の間を見切るわけで、最も深く打込んで来るのは我が頭上でしょう。
小太刀を「上へすっかりと弛し」をどの様にするのか、工夫のいる処でしょう。此処では、「すっかりと弛し」です。
 小太刀で受流す、突き上げて摺り落すなどでは無く、ただ外す事です。
 左足右足と引いて大きく後ろに退く、右拳に打ち込まれるならば出足を引く、或は左か右に筋を替って外す。
 此の業は、相手の起こりを知る良い業です。相手は拝打ちして我に外され、切先を我が喉元に付けて引かなかったならば、我は外すと同時に振り被って筋違いに踏み込んで眉間へ打込む。

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2017年12月11日 (月)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之位5小太刀之位3中請眼

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
5、小太刀之位
 
三本目中請眼
と申ㇵ是も敵ㇵ上段尓かまゑる也我盤小太刀をさ之出し切先を敵の真ミ合へさし付ヶ行也場合尓て敵拝ミ討尓打也我其所を上へ春つかりと弛之かむりて敵引所をみけんヱ打込ム也
読み
三本目中請眼
 中請眼と申すは 是も敵は上段に構える也 我は小太刀を指し出し切先を敵の真見合いへ指し付け行く也 場合にて敵拝み討ちに打つ也 其の所を上へすっかりと弛し冠りて 敵引く所を眉間へ打込む也
 

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2017年12月10日 (日)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之棒5小太刀之位2右請眼

曽田本その1
2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
5、小太刀之位
 
二本目右請眼
是盤敵盤上段也我も小太刀を向へさし出之敵の右の眼へ切先をさし付行也是も相掛尓て小太刀を左の方へ筋違二拂ふ也其所を我亦左請眼の如くかむり左の手尓て敵の左の手を取り勝也
読み
二本目右請眼(みぎせいがん)
 是は 敵は上段也 我も小太刀を向へ指し出し 敵の右の眼へ切先を指し付け行く也 是も相掛りにて 小太刀を左の方へ筋違いに払うなり 其の所を我亦 左請眼の如くかむり左の手にて敵の左の手を取り勝也
読み解く
 二本目は、敵は一本目と同様に上段に構える。この上段は左拳が額前頭上に四五度に切先を上げた上段が英信流の上段か、左拳が頭上に有って切先四五度の上段か判りませんが、現代竹刀スポーツの上段ならば前者、古流剣術ならば流派に依る上段でしょう。英信流に新陰流が混入していれば後者でしょう。
 此の時相手は、右足前の右上段か左足前の左上段かもあるのですが、我は小太刀の切先を相手の右眼に付けていますから左足前の構えに為る筈です。さすれば此処は相手も左足前に構えるとするのが常道かも知れません。

 是も相懸りにスカスカと歩み寄り、相手は我が小太刀の攻めに思わずそれを「左の方へ筋違に払ふ」。この「筋違に」は、上段から真直ぐに打ち落す様に払うのではなく、右袈裟掛けに我が左の方へ払う、我はそれを小太刀を上段に冠って外すや、右足を稍々右に踏み込んで相手左肘を左手で制して、真向に打ち込む、或は刺突の構えを取る。

 右請眼も相手は上段から我が小太刀を払うのですが、相手は我が小太刀を持つ拳を切って来るのを外して、附け入って相手の左肘を取るとする位の事で良いだろうと思います。

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