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2018年2月 4日 (日)

曽田本その1の3業附口伝読み解く2詰合之位3岩波

曽田本その1
3業附口伝読み解く
2、詰合之位
 
三本目岩波
 詰合テ坐スル也前ノ如ク左ノ足一足引テサカサマ二抜合セ敵ヨリスグニ我右ノ手首ヲ左ノ手二テトル也我其侭敵ノ右ノ手首ヲ左ノ手二テ取リ右手ヲ添ヘテ我左ノ脇へ引倒ス也刀ヲ合セ血振ヒ納刀(□方右手ヲ添エル時刀ヲ放シ直二相手ノひぢヲトルナリ)
読み
三本目岩波(いわなみ)
 詰合て坐する也 前の如く左の足一足引て逆さまに抜合せ 敵よりすぐに我が右の手首を左の手にて取る也 我れ其の侭敵の右の手首を左の手にて取り 右手を添へて我が左の脇へ引き倒す也 刀を合わせ血振い納刀
 (□方右手を添える時 刀を放し直ぐに相手の肘に取るなり)

参考
古伝神傳流秘書詰合三本目岩浪
 拳取りの通り相手より拳を取りたる時我よりも前の如く取り我が太刀を放し右の手尓て敵のひぢのかゞみを取り左脇へ引た保春
*
読み
三本目岩浪(いわなみ)
 拳取の通り相手より拳を取りたる時 我よりも前の如く取り 我が太刀を放し 右の手にて敵の肘のかがみを取り 左脇へ引き倒す
読み解く
 双方下に抜きつける処、今度は相手が先に我が拳を制してくる。
 引き落とされる前に我も即座に相手の拳を取り、拳を取られた右手の太刀を放すと同時に右手を後ろに引くや相手の手を外し、相手の右手の肘のかがみに右手を付け左脇へ引き倒す。業附口伝では相手に取られた右手は「我れ其の侭敵の右の手首を左の手にて取り 右手を添へて」と我が右手の動作があいまいです。古伝の様に我よりも前の如く取り我が太刀を放し右の手尓て」としておきます。
 後はどの様に制するかは指定がありません。顔面を、水月を、金的を拳で打つもあり、脇差を抜いて突くもありでしょう。
 

 此の業を演ずるのを見ていますと、打太刀が遣方の右手首を先に取っているだけで、遣方が右手を取りに来るのを待っているような仕方がまま見られます。
 ゆっくり順番通り稽古するのは当然ですが、打太刀が二本目の拳取の如く拳を取るや下に制されると、遣方は手も足も出ません。
 遣方はどのタイミングで応じるのか、二本目の稽古を生かす事はできるのかなど課題を持ちませんと意味のない踊りです。
 知ったかぶりで、「申し合わせだから」では、稽古する意味はありません。演武会の見世物を演じるのがせいぜいの事ならば上手に順番通り踊って居ればいいでしょう。

嶋 専吉先生による、第19代福井春政先生、田岡 傳先生の詰合之位「岩浪」

 「前と同様に抜合わせたる後、打太刀左膝を跪き左手にて仕太刀の右手首を把る、仕太刀も亦之に応じて打太刀の右手首を捉へ右手に在る刀を放ち右拳を(稍々内側に捻る心地にて)対手の掌中より奪ひ之を内側より相手の右上膊部に添へて己が左脇へ投げ倒すなり。次で刀を合はせ左跪坐にて血振ひの後納刀すること前と同様なり。」

 前と同様に「双方左足を一歩後方に退きて立ち上ると同時に互に対手の右脛に斬り付くる心にて(剣先を下方に)抜き合す」ですから双方右足前、左足を後ろに退いて立って抜き合わせて居ます。
 「打太刀左膝を跪き」仕太刀の右手首を取っています、ここは、打太刀の左足を仕太刀の右足側面に踏込んで左膝を付かなければ、手首を制する事は難しそうです。
 二本目の「拳取」で仕太刀は「抜き合せ続いて仕太刀は迅速に左足をその斜左前即ち対手の右側に踏込み・・打太刀の右手首を・・」と、同じ事を打太刀にさせるべきかと思いますがそのように指導されたのでしょう。
 打太刀が、仕太刀の右手首を取って左膝を踏み込んで床に着けば容易に仕太刀は制せられてしまいそうです。
 17代に指導された儘を覚書されたのでしょうから、そのまま否定せずに稽古して見ますが、仕太刀も跪いて応じませんと反対にねじ倒されそうです。

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