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2018年7月20日 (金)

曽田本その1の6英信流居合目録秘訣読み解く2上意之大事6戸詰

曽田本その1
6.英信流居合目録秘訣読み解く
2、上意之大事
6戸詰
 障子或ハ戸ヲ明ケカケテ内ヱ入レト云テ入ル所ヲ戸ニテ立詰ントスルトキハ是ヲ察而扇ヲ敷居ノミソ二入レ其扇ノハシヲ脺(そつ・膝?)ニテ敷而内ヱ入ルトキハタテ詰ラルル事ナシ
 読み及び読み解く
 障子或は戸を開け掛けて 内へ入れと云って入る所を 戸にて竪詰んとする時は 是を察して扇を障子の溝に入れ其扇の端を膝にて敷きて内へ入る時は竪詰らるる事無し
 開けたままになっている障子又は戸の敷居の手前で伏して礼をする際の心得です。扇子を敷居に置いて膝で押さえておいて礼をしろと云うのです。これも業手附では無く上意で出向く際の心得です。
大江正路先生が独創した、無双直伝英信流居合奥居合之部居業には「戸詰」の業名は存在します。しかし古伝神傳流秘書抜刀心持之事には「戸詰」の業手附は存在していません。
 大江先生の独創による「戸詰」
 「(右を斬り左を斬る)抜き付け、右の敵を右手にて切ると同時に右足を右斜に出す、其の右足を左斜横に踏み変へて上段にて左斜を真直に斬る」
 左右の敵を斬ると云っていながら、右前・左前を斬っていて動作が変ですが、左右の応用ですから「おおらか」に・・・。
 是は古伝神傳流秘書抜刀心持之事の「両詰」の替え業です。
 「右脇へ抜打に切りつけ左を斬る」とあります。
 古伝の「両詰」は「抜て片手にて左脇を突き直に振り向いて右脇を切る」で「これは左右に詰掛けられたる時一人宛て切らんとする時は遅れを取る也、故に抜や否や左脇の者を切先にて突き、直ぐに右を切るべし、その業唯手早きに有。
 亦、右脇の者が抜く手を留めらるべきと思う時は右を片手に切り直ぐに左を切るべし」と上意之大事で述べられている右脇の者が抜く手を留めて来そうな時の応用業です。
 大江先生が「両詰」の業を、本来左右から詰め懸けられた時の応じ方を述べた手附を、戸のある場面の様な印象を与える業名に分けて戸詰・戸脇などと言い出して指導したため、上意之大事の心得は失念して、おかしな進化を向きになってやっているのが現代居合です。古伝をいじると変な事になる良い例です。
 与えられた業は出来るが、根元を求めないような指導者によるとあらぬ方に引きずられるので要注意です。
 古伝の両詰の稽古は、基本は敵は左右から詰めかけている状況から「左を突き右を切る」・「右を切り左を切る」であって、次に敵の配置を前後にしたり、右前・左後にしたり、右後・左後にしたり思いつくままに稽古すべきでしょう。
 それから、それぞれの場面に戸障子などの障害物を想定して応用問題を解決していけばいいもので、やたら狭義の想定をしてしまうのは疑問です。
 場の状況は、まず相手との応じ方が最優先でしょう。
 
 
 
 

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