« 曽田本その1の6英信流居合目録秘訣原文2上意之大事8壁添 | トップページ | 曽田本その1の6英信流居合目録秘訣原文2上意之大事9棚下 »

2018年7月24日 (火)

曽田本その1の6英信流居合目録秘訣読み解く2上意之大事8壁添

曽田本その1
6.英信流居合目録秘訣読み解く
2、上意之大事
8壁添
 壁二不限惣而壁二添タル如クノ不自由ノ所ニテ抜ク二ハ猶以腰を開ヒ子リテ躰ノ内にて抜突くベシ切ラントスル故毎度壁二切アテカモイ二切アテテ仕損スル也突クニ越ル事ナシ就中身ノ振リ廻シ不自由ノ所二而ハ突事肝要
読み及び読み解く
 壁に限らず、総じて壁に添いたる如くの不自由な所にて抜くには 猶以って腰を開き ひねりて躰の内にて抜き突くものである 切ろうとするので毎度壁に切りあて鴨居に切りあて仕損ずるなり 突くに越したる事は無い 中でも身の振り廻し不自由の所にては突く事肝要である
 この心得の様に抜刀する大江先生の奥居合立業「壁添へ}があります。
 然し抜き出して真向に打ち込んでしまい、突き業にはなっていません。
 「(進行中立留り両足を踏み揃へ上に抜き直下に斬下し竪立つに刀を納む)中央に出で體を直立とし両足を揃へ刀を上に抜き上段となりて後先をたてて真直ぐに刀尖を下とし、其体のまま刀尖を下としたるまま血拭ひ刀を竪立として納」
 変な日本語ですが無双直伝英信流を稽古している人には伝わるでしょう。
 この大江先生の「壁添へ」は古伝神傳流秘書の抜刀心持之事では「人中」の業手附が相当します。
 「足を揃へ立って居る身にそへて上へ抜き手をのべて打込む納るも躰の中に納る」
 業名は「人中」です。じんちゅう・ひとなかとでも読むのでしょう。人中では無用の手傷も負わせないように抜刀する術を示しています。
 それが、左右を壁に囲まれた狭い場所の想定にされてしまいました。古伝はあくまでも人を対象にした運剣動作を最優先しています。
 大江先生は、場所、所謂人よりも環境を目安に業を出しています。なぜ、その様に替えてしまったのでしょう。
 壁添の心持ちと人中の心持ちは、動作は同じでも根本的に違うのです、人と物との違いを充分時の中学生に指導されていたのでしょうか。
 下村派の下村茂市の弟子で大江先生の兄弟子であった細川義昌系統の無双神傳抜刀術兵法の尾形郷一先生のこの様な手附は「人中」のままです。
 左右が障害となる場合は、上にも障害があり得るから突きを以って応じろと云う教えを素直に受ければいいのでしょうが、何かの思いがあったかもしれません。
 物はそのものだけでは移動しません。人は柔軟に状況判断してあるべき場に移動するものです。

|

« 曽田本その1の6英信流居合目録秘訣原文2上意之大事8壁添 | トップページ | 曽田本その1の6英信流居合目録秘訣原文2上意之大事9棚下 »

曽田本その1の6英信流居合目録秘訣読み解く」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 曽田本その1の6英信流居合目録秘訣原文2上意之大事8壁添 | トップページ | 曽田本その1の6英信流居合目録秘訣原文2上意之大事9棚下 »