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2018年7月18日 (水)

曽田本その1の6英信流居合目録秘訣読み解く2上意之大事5門入

曽田本その1
6.英信流居合目録秘訣読み解く
2、上意之大事
5門入
 戸口ヲ出入スルノ心得也戸口ノ内二刀ヲフリ上テ待ツヲ計知ルトキハ刀ノ下緒ノハシヲ左ノ手二取刀ヲ背テウツムキトドコオリ無ク走リ込ムベシ我ガ胴中二切カクルヤ否ヤ脇指ヲ以抜付ケ二足ヲナク可シ
 読み及び読み解く
 戸口を出入りする(時)の心得である 戸口の内に刀を振り上げて待つを計り知る時は 刀の下緒の端を左の手に取り 刀を背負って俯き 滞りなく走り込むのである 我が胴中に切り懸って来るや否や脇指を以って抜き付けに足を薙ぐ也
 古伝神傳流秘書抜刀心持之事には「門入」に相当する業名も動作も見当たりません。
 大江正路先生の「門入」は、独創か、又は江戸末期から明治にかけて替え業が横行した中に上意之大事に相当する業があったかも知れませんが、文献上は不明です。
 大江先生の「門入」
 「(進行中片手にて前を突き後を斬り前を斬る)右足を出したる時、刀を抜き、左足を出して、刀柄の握りを、腰に當て刀峯を胸に當て、右足を出して、右手を上に返し、刀刃を左外法に向け、敵の胸部を突き、其足踏みのまま體を左へ振り向け、後へ向き上段にて斬り、直ぐに右へ廻り前面に向き上段にて斬る。」
 是では、全然上意之大事「門入」にはなりません。
 現代居合では、門の内に敵が居る想定で、門内の敵を敷居をまたいで刺突し、その足踏みのまま、右廻りに振り向き後から攻撃して来る門外の敵を刀を床と水平に鴨居に当たらない体勢で諸手上段になって右足を踏み込んで斬り下ろし、門内の新たな敵を左廻りに刀を床と水平に鴨居に当たらないように振り冠り門内の敵を右足を踏み込んで斬り下ろす。
 考え方は鴨居に当たらないように門内から出て真向に斬る、同じ様に鴨居に当たらないように門内の敵を切る。
 是では古伝神傳流秘書抜刀心持之事「棚下」の立業の様です。
 「大森流逆刀の如く立って上へ抜打込む時躰をうつむき打込む是は二階下様の上へ打込ぬ心持也」
 参考にする業は有るでしょうからそれを参考に独創した、で取り敢えずいいでしょう、現代居合もそれなりにきめています。
 細川義昌先生の系統の尾形郷一先生による無双神傳抜刀術兵法奥居合之部に「棚下」の業が「四角」の次に配されています。
 「(上の閊へる所にて前の者を斬る)正面に向ひ居合膝に座し、・・・略す」
 門入之心得は業手附に存在しない心得を説いたものでしょう。大江先生の独創した「門入」も業としてはおかしなものですが心得としておけばそれなりでしょう。

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