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2018年8月27日 (月)

曽田本その1の6英信流居合目録秘訣読み解く4居合心持肝要之事1居合心立合之大事

曽田本その1
6.英信流居合目録秘訣読み解く
4、居合心持肝要之事 付 大小指違之事
1居合心立合之大事
 敵ト立合兎ヤセン角ヤセントタクム事甚嫌フ況ヤ敵ヲ見コナシ彼ガ角打出スベシ其所ヲ如此シテ勝ン抔トタノム事甚悪シゝ先ツ我身ヲ敵ノ土壇トキワメ何心ナク出ベシ敵打出ス所二テチラリト気移リ而勝事ナリ常ノ稽古ニモ思アンジタクム事嫌フ能々此念ヲ去リ修行スル事肝要中ノ肝要也
 大小指違ト云ハ世人脇指ヲ帯二重二指刀ヲ三重二サスナリ居合ノ方ニテハ二重二刀ヲ指シ三重二脇ヲ差ス也敵二出合タル時大小ヲ子ヂ違ヘテ脇差ヲハ下シ指シ二シテ刀ヲ抜戦ベシ然ルトキハ脇差ノ柄マキル事無亦刀ノサヤノ鐺ハ子ル故二足ヲ打ツコトナク働ノ自由宜シ常二如此指スベシ
読み及び読み解く
 敵と立合い、とやせんかくやせんと巧む事甚だ嫌う 況や敵を見越し彼がかく打ち出すべし 其のところを此の如くして勝たんなど頼む事甚だ悪しヽ 先ず我が身を敵の土壇と極め何心なく出べし 敵打出す所にてちらりと気移りて勝事也 常の稽古にも思い案じ巧む事嫌う能々此の念を去り修行する事肝要中の肝要也
 大小指し違いと云うは世人脇指しを帯び二重に指し刀を三重に指す也 居合の方にては二重に刀を指し三重に脇差を差す也 敵に出合いたる時大小を捻子違えて脇差をば下し指しにして刀を抜き戦うべし 然る時は脇指の柄交ぎる事無く 亦刀の鞘の鐺跳ねる故二足を打つ事無く自由宜し常に此の如く指すべし
 居合心持ちは先ず我が身を土壇となして何心無く出て、敵が打ち出すところをちらりと気移りして勝つ事、とやかくしようと案じ巧むものでは無い。と教えています。
 もう一つは、大小の刀の帯への指し様の事で、居合は帯二重に刀を指し、三重に脇差を差す、敵に出合った時は大小を捻子違えて脇差を落とし差しにして刀を抜き戦うのである。そうすれば脇差しの柄まぎる(まざる)ことは無い。
 刀の鞘の鐺が跳ねても足を打つ事は無い、自由で良いし、常に此の如く指すものである。
 一般的には、脇差が刀の上にあるように指すので、土佐の居合は指し違いに、刀が上で脇差が下にあるように差し違えるとしています。
 その上、脇差を戦う時は落し差し(古伝の文言は「脇差をば下し指しにして」とあります)にするようにしろと言っています。
 通常の稽古では大方刀だけ差して稽古しています。脇指も差して稽古する事も良かろうと思って時々二本差しで稽古しています。
 江戸時代では殿中は基より家屋の中では脇差だけを差しているわけで、太刀での居合は何故の疑問があちこちから聞こえます。
 居合の発生は戦国時代です。太刀を佩いていたのであって、腰刀への転換期があって江戸時代になるわけで、甲冑を着て太刀を佩く事も稽古の意図するところとして残されたのでしょう。
 武士の役割の戦いの名残と、平和な時代の混線が明治維新まで引き継がれた、あるいは座して抜き付ける居合は懐古趣味であり、屋外での立居合が修行するものであったかもしれません。
 屋内では、短刀若しくは脇差での居合が完成されなければならなかったかも知れませんが、竹刀剣道に転化してしまったのかも知れません。
 浅野内匠頭の殿中での斬り付けなど、短刀を抜き出して急所を突き刺せば吉良上野介は即死していたでしょう。
 切腹、お家断絶はまぬかれ無かったのに何故の疑問が湧きます。刀を持っての武術は元和偃武を以て中途半端なまま今日まで置き去りにされている様な気がします。
 
 

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