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2018年10月23日 (火)

曽田本その1の7居合兵法極意巻秘訣読み解く20戸壁障子之事

曽田本その1
7.居合兵法極意巻秘訣読み解く
20、戸壁障子之事
 戸壁障子ノ有方二敵居時我左之方二居レバ敵ノ太刀刀ハ上段二構テ切ト知ルベシ若シ中段ナラバ突心得ト計ッテ我ハ前二引提構テ出ベキ也亦敵我カ右ノ方二居ルハ太刀刀中段ニテナグト心得ベシ若シ上段ナラバ打心得ト知ッテ身ヲシヅメ前二引サゲ出フ(出アフ)ヨシ大方シカケ知ルゝ物也能心得可シ
読み及び読み解く
 極意の4項目目の「風吹之事」では風を背に受けて働き、家の内ならば壁を後か右に受けて戦うのでした。然し戸障子の場合は後ろに受けてはいけない、何故ならば人が其処から来るかも知れない。というのでした。
 今回の極意はその居るべきでない戸壁障子の内の壁はともかく、戸障子の有る方に敵が居るのです。
 ここは壁の前に敵が居る、あるいは戸障子の向こうに人が居ない想定とすればよいのでしょう。
 この辺りの展開の仕方はどうもスッキリしませんが「老父物語を書付置く久しき事故失念之事多しあらましこの如く覚え候儘記し申すなり」の書き出しを以って「おおらか」に読み解いていきます。
 戸壁障子の有る方に敵が居る時、ですが戸・壁・障子の順に有る様な部屋を想定して見れば敵は良い場取りをしたかも知れません。「我は其の時左の方に居れば」、は、敵の左であれば我は場の右方向、敵の右であれば場の左方向です。
 この辺の書きつけ方に法則を持っていない様な土佐の居合ですから、此処では敵の左としてみましょう。
 敵は上段二太刀を構えて切ると知れる、若し中段ならば突くと思え、其の時我は刀を前に引っ提げて構えて出るべきである。敵は上段、若しくは中段ですから我は下段に構える事、あるいは引っ提げですから無形にて進めということでしょう。
 そこで、間に入った時、敵は上段ならば、何処をどの様に切って来るのか、中段ならば突いて来るわけです。
 我は無形ですから真向に斬り下ろされる、又は胸を突いて来られるのでしょう。状況に応じて戦うのでしょう。
 次の「亦、敵は我が右の方に居るならば太刀刀中段にてなぐと心得べし」との文章ですから、我も敵の右方に居る事になります。双方右斜めに位置すると読めます。
 その時敵は中段に構えて横に薙ぎる(撲る?)と心得なさい、若し敵が上段ならば「打つ」は打ち下ろすと心得て、身を低くして刀を前に引っ提げ(下段もしくは無形)て出合うのが良い。 大方の敵の仕掛けは知れるものである、よく心得ておくものである。
 極意ですから口伝口授があったかも知れませんが、この覚書では抜けだらけでよく解りません。双方で色々工夫して場を考慮し、双方の立ち位置をもって「なる程」に至れば良いのですが当時もその後も現在まで誰も研究した気配が感じられません。
 現代居合や、竹刀剣道だけで育った者では答えられそうにありません。

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