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2018年10月11日 (木)

曽田本その1の7居合兵法極意巻秘訣読み解く14脇道之事

曽田本その1
7.居合兵法極意巻秘訣読み解く
14、脇道之事
 山川岸堤踏石戸壁障子ノ類ハイヅレモ我カ右ノ眼二ウク可シ後二スベカラズ
 読み及び読み解く
 やま 川岸 堤 踏み石 戸 障子の類は 何れも我が右の目に受けるもので 後ろにするものではない
 読み下せば、こんな所でしょう。これらの障害物は我が右眼の方に受ける、要するに我が右に障害物を置いて、場取りするのであって決して背中の後にしてはならない。と云っています。
 そこで疑問は、まずこの極意の呼称が「脇道之事」なのですが呼称と解説文がマッチして呉れないのです。それは、解説が無いので読み解けません。
 居合兵法極意巻秘訣をもう一度読み直してみましょう。
1、日中の事 日を背に受ける
2、月夜の事 月夜には我は陰の方居る
3、闇夜之事 闇の夜は身を沈めて敵を透かし見る
4、風吹之事 風を背に受ける
         壁を後か右に受ける
         戸障子を後に受けない
5、雨中之事 頭を垂れて敵の兵器を見る
6、雪中之事 敵の来るのを待つ
7、寒天之事 口に生姜を含む 酒を手足に塗る
         臍に胡椒を当てて置く
         丁子油を塗っておく
8、雷電之事 稲光を後ろに受ける
9、相間之事 間が遠ければ敵の来るのを待つ
10、山坂之事 高き方に居る
11、細道之事 まず左の敵に打ちこむ
12、絶道之事 上に登って利を計る
13、大道之事 左の敵に掛かる
14、脇道之事 右に障害物を受ける
 孫子の兵法に「凡そ軍は高きを好みてひくきを悪み、陽をとうとび陰を賤しむ。・・丘陵堤防には必ずその陽によりてこれを右背にす。これ兵の利、地の助けなり」と有ります。この辺が右方に障害を位置する事を学んだかも知れません。江戸で荒井勢哲や長谷川英信の教えの様には思えないのは、彼らが市井の武術の指導者であって術のみに達した人であったように思えてしまうからです。第9代林六大夫の教えには教養の高さを感じるのは土佐の居合の中を流れるものがただの棒振りの達人と思えないのです。
 江戸時代には既に刀を以って戦う事は無く、刀の振り廻し方を身に着けてもさしたる意味はなくなっています。
 如何に藩政に貢献できる知識と行動力が求められていた筈です。そのためにはかなりの勉強が必要であったはずです。
 脇道へ反れてしまいましたが、孫子の兵法には地形篇に「我れ出でて不利、彼も出でて不利なるは、曰支(すなわちわかれる)、わかれる形には敵我利すといえども我出ることなかれ引きてこれを去り・・」という教えがあるのですが之が分かれ道、所謂脇道でしょう。
 時々、土佐の居合には呼称と内容の不一致と思われる項目にぶつかりますが、私の不勉強か林安大夫が不勉強か悩みます。

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