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2018年12月 4日 (火)

曾田本その1の7居合兵法極意巻秘訣読み解く29神心八相事3軍中首取様ノ事

曾田本その1
7.居合兵法極意巻秘訣読み解く
29、神心八相事
3軍中首取様ノ事
 軍中首取様ノ事 敵ノ首ヲ取ル二咽ノ方ヘ刀ヲヤリカキ切ルトキハ切レヌ物也切レテモ間ヲ取ルナリ先錣ヲ上へ押シ上ゲウナシヨリ刀ヲ突立首ノ大骨ヲ突切ッテ後刀ヲ踏テフミ切テ一方ノ肉ヲカキ切ルベシ故二上手ノ搔キタル首ハ二刀二切目手際二切レテ有ルトゾ
 以上 居合印可口受之覚終
読み及び読み解く
 軍中に於いての首の取り様の事が語られています。
 敵の首を取るのに、咽の方へ刀を当てて搔き切る時は切れないものである。切れても手間を取るので、まず錣(しころ)を上へ押し上げ項(うなじ)より刀を突き立て首の大骨を突き切って、後、刀を踏んで切って一方の肉を搔き切るのである。
 それ故に上手の人の搔き切った首は、二筋の刀の切れ目があり手際よく切れている、とのことである。
 以上 居合印可口受の覚え書き終わり
 「軍中首取様ノ事・・・・・・・切レテ有ルトゾ」で締められています。この覚えを語ったのは第九代林六大夫守政で覚書したのは第十代林安大夫政詡でしょう。戦場での経験が無い二人でしょうから、経験を語ったとは言えないので、この様に締めたのでしょう。
 この項を書きながら、首を取る事の意味を改めて思いに耽るのでした。ほんの400年前の事なのです。
 日本人同士の殺し合いは、150年前の事であり、若者を戦場に駆り立ててお国の為と云って銃砲に晒したのは、たった73年前の事です。
 そして同様に、戦闘員では無い多くの民間人が無差別殺戮にあったのも73年前の事です。
 それを、戦争を仕掛けなかったらば国が亡びるのだから仕方が無かったと考える人は、73年前までに戦闘員育成教育を受けた方達の頭の中にこびりついている筈です。
 既に国という仕切り線は多くの所で切れています。人としてこの地球に如何に共存して生きていくかが問われている時代でしょう。
 この時代、居合を学ぶ事、更に武術として修錬する事は何なのか、得るものは何かこの道に踏み込んだ人が、一人一人の思いで考え、やるべき事を強い意志をもって貫き通す時代でしょう。付和雷同して安住の地を求めている様な、あるいは思い通りにならないのは社会や誰かさんによって虐げられているなどと暴力を振るうなどは、人頼りもいいとこです。
 此処までの曽田本その1は術理を語ってくれていました。武術の術理は日常生活を全うするにも良い導きを示してくれている事に思い至った方も多かったと思います。
 更にその先にあるものは、「武術は人間のコミュニケーションの最終手段である」事を思いながら、人殺しの武術を昇華出来ればと思いながら、残された曽田本その1を読み進んで行きます。
 

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