« 曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の1糸瓜の皮 | トップページ | 曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の3平らかに勝 »

2018年12月22日 (土)

曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の2心を静め抜く

曾田本その1
9.居合兵法の和歌読み解く
32首の2心を静め抜く
 居合とハ心を静抜刀
       ぬ希れバや可て勝を取奈り
*読み及び読み解く
 居合とは心を静かにして刀を抜く、抜いてしまえば直ちに勝を取るのである。
 現代の用語では「やがて」はそのうちに位の雰囲気ですがここは、抜くや否や勝つのでなければ意味を捕えた事にならないでしょう。
 現代居合の、正座の部八重垣や奥居合の居業霞はそれにもかかわらず、一刀目の抜き付けで相手に外されています。
 是を間を誤ったへぼと取るか、敵の攻撃が早いと見て、機先を制してやや間が遠いにもかかわらず抜き付け、敵をビクとさせて気を奪って追い込んで制するととらえるか、仮想敵相手の自分に都合の良い一人演武ではこの業を演じられそうもありません。
 居合における鞘の内の理念は「相手を圧する心意気を以って鞘離れの瞬時に相手を制する事」と云われます。(全居連)
 無双直伝英信流の古伝では「鞘の内」の教えは何処にもありません。このことは山田次郎吉の大正14年日本剣道史の抜刀術からの引用の様な気がします。
 「抜刀の術はもと長刀を抜く事より起って、戦場の用途であったが、次第に研究を重ねて、鞘放れの一瞬に勝負を決するものとなり、陰陽の変化は鯉口をきるところに生じて、敢えて長刀に限るものとは云えなくなった」河野百錬昭和13年1938年無双直伝英信流居合道の参考記録抜粋より。
 この辺りからの借り物でしょう。「居合は鞘の中に勝利を含み抜きて後は不利といふ理を基とし・・抜打の勝負にて出口を肝要とす、左様なれば全く鞘の内にある所に勝はあるなり。」
山田次郎吉は甲陽軍鑑や玉話集から引用しています。
 敵を圧する心意気については、他の引用だろうと思いますが
 
 この歌は、「相手を圧する心意気では無く」、「心を静めて抜く」のです。理念よりさらに奥深いものを悟らせようとしているのでしょう。
 田宮流居合歌の伝
 「居合とは心を志ずめたる刀ぬくればやかてつかるる(ぬくればやがて勝を取るなり」
 
 東北地方の新庄藩に残された林崎新夢想流「秘歌之大事」にはこれかなという歌がありました。
 「居合とは押詰ひしと出す刀刀ぬくればやがてつかるゝ」
 
 ここで「刀ぬくればやがてつかるる」という言葉が下の句に有りますが「つかるる」の意味が解りません。
 
 

|

« 曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の1糸瓜の皮 | トップページ | 曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の3平らかに勝 »

曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の1糸瓜の皮 | トップページ | 曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の3平らかに勝 »