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2019年1月17日 (木)

曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の28師に問う

曾田本その1
9.居合兵法の和歌読み解く
32首の28師に問う
師二問ハ春如何尓大事をおしゆへ之
       心を春ま之懇耳問へ
読み及び読み解く
 師に問わずに如何に大事を教える事が出来ようか、心を澄まして懇ろに問へ。
 この歌は新庄藩の林崎新夢想流秘歌之大事にはありません。妻木先生の田宮流居合歌の伝にもありませんが、田宮流歌伝口訣に見られます。
 「師に問いていかで大事を悟るべきこゝろを尽くしねんごろに問へ」
 居合兵法の和歌とは多少ニュアンスが異なります。居合兵法の和歌は、師に聞いてこなければ本人の知りたい大事な事は教えてあげられない、邪年なく心を澄まして懇ろ(ねんいり、まごころをこめて)に問いなさい、と歌っていると思います。大抵の事は通常の指導の中で見たり聞いたりしてわかっている様でも、「かたち」が出来て来ると「何故そうする」と云う疑問が湧いてきます。いくら考えても不合理だと思って、師に聴いてみました。
 指導した業技法を批判されたと誤解して「お前に何が解る」と険悪な雰囲気です。そんな人は弟子を取る資格などあるわけはないでしょう。
 これ以上教わる事は出来そうもない、「今までありがとうございました」と出て行かざるを得ません。疑問にぶつかる処まで導いていただけただけでも感謝すべきでしょう。
 出れば出るで、「あいつは恩知らず」と、和を乱す不埒者扱いです。
 何か聞かれても考えてもみなかった、先師の教えに忠実であった師には答えられない事もあるでしょう。
 一緒に考えてやってみるとか、他の弟子を集めて研究会を稽古会に組み込む事も出来るでしょう。
 「俺が作った道場だ、否やを言わず黙って従え」そんな事では、稽古にもなりません。守破離の教えなど嘘ばっかりです。
 習うのも聞くのも、それなりの人にするべきものでしょう。一度入門したらその縦社会に甘んじて埋もれるのも実力のうちです。
 田宮流歌伝口訣は、師とは絶対なのだから、解らない処を聞いてポイントを納得しなさい、師に心を尽くして真心を籠めて聞きなさい。上から目線の歌の様に聞こえてきます。江戸時代の背景から見ればこの方が無難でしょう。
 私は居合兵法の和歌に軍配です。
 上から目線など宗家でも無ければ、唯の段位保持者では知れています。権威を嵩に権力を振り回しても相手にされません。地位を侵されるのを恐れているばかりでは情けないでしょう。そんな人の口癖は「組織を乱す」だそうです。
 もっと大切な事は他流と対した時はこの時代夢物語かも知れませんが、居合も武術です、うかうか負けるのであれば習う意味はないでしょう。
 そんなものは美しく格調高く武的演舞を踊っていればいいばかりです。
 しかし居合以外の人生に於ける事ごとでも困難にぶつかった時、聞いて、見て、手取り足取りされて習ったとしても、それだけでは生き残れません。
 聞くべき師に出合えれば良いでしょうが、他道場へ出稽古も嫌われ、他流を習うのも嫌がられ、パワハラを受けるのが普通です。
 本物を求める者には、そう簡単に居場所があるわけは無いと思えばいいだけのことでしょう。
 弟子がどんどん上達し更に上を目指す事が明らかならば、「どこそこの誰々にこの上は師事するように」と進める度量も無ければならないでしょう。
 
 
 
 

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