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2019年1月26日 (土)

曾田本その2を読み解く1故行宗貞義先生記録写し3大森流

曾田本その2を読み解く
1、故行宗貞義先生記録写し
3.大森流
原文
△大森流
1、前後左右 1本目より4本目 1、初発刀
                    2、左刀
                    3、右刀
                    4、當刀
1、進退    5本目       5、陽進陰退
1、請流    6本目       6、流刀
1、介錯    7本目       7、順刀 
1、順刀    8本目       8、逆刀
1、勢中刀   9本目       9、勢中刀
1、追懸   10本目      10、虎乱刀
1、抜打   11本目      11、抜打
                                山川久蔵先生の傳書二ヨル
口伝
 大森流ハ只業已ニテ格別ノ書無シ
 業ノ起リモ口伝ニテ何ノ業附ノ書無シト云フ
 
読み解く
△大森流
 山川久蔵幸雅先生の伝書とは曽田本その1の神傳流秘書をさすと思います。
 
 行宗先生の口伝では、大森流は只、業のみで格別に書いたものは無い、業の起こりも口伝だけで何の書き付けたものも無い
と、云われている。
 この行宗先生口伝は大森流は業名だけで手附は無い、口伝だけと云っていますが神傳流秘書には簡明な手附が付されています。
 行宗先生は神傳流秘書の存在は知らなかったか、知っていても見た事が無かったと云えるでしょう。
 現代居合の無双直伝英信流正統会は大江正路先生を明治以降の中興の祖として伝承していますので、何故業名を変えてしまったかの追及の無いまま大江先生の大森流(正座の部)の業名を其のまま引き継いでいます。
 大江居合は明治以降に成立した大江居合であり、土佐の居合「無雙神傳英信流居合兵法」の変形と考えられそうです。
 流派の伝書を門外不出などと気取っていても、いずれ同様の事が起る可能性はあるものです。
 土佐の居合には伝書がかろうじて残っていたことを喜ぶばかりです。それも多くの無双直伝英信流の指導者が内容を知らないのが現実です。
 第20代河野百錬先生が、曽田先生から借り受けた伝書の写しを元に昭和30年1955年発行の「無双直伝英信流居合兵法叢書」すら、それらの指導者は知らないのが現実です。
 古伝を当時のままに復元する事は現代人の日常の動作から困難であっても、文字による伝承は諦めるべきものでは無いでしょう。
 特に居合以外には全く抜けてしまった、大江居合の修行者に往時の居合心は知るすべは無さそうです。
 なぜなら、居合を単なる武的棒振り踊にしてしまった事で、それでは半分も本物を修業した事にならないと思うからです。
 それにもかかわらず「昔はこうだった」など、いつの昔か知りませんが見て来たような嘘をつくべきではないでしょう。
 明治以降における大江先生伝承の現代居合は「こうする」しか言いようはありません。それ以上のものを求めたければ、初心に戻る心掛けが必要でしょう。
 大森流居合の業名対比をしておきます。
曾田本その1神傳流秘書
第17代大江正路先生の大森流
細川義昌先生伝尾形郷一先生伝
中山博道先生伝(太田龍峰居合読本)
この先生方の大森流業名を対比しておきます。
大江正路先生の大森流は古伝とは異なる業名を付していますが
その謂れは謎に包まれています。何故変えなければならなかったか
大江先生の意志であったか、他に圧力がかかったか、この事を解き明かす
ものは見当たりません。
 
  (神傳流秘書)-(大江)-(細川)-(中山)
 1、初発刀ー前ー初発刀ー初発刀
 2、左刀ー右ー左刀ー左刀
 3、右刀ー左ー右刀ー右刀
 4、當刀ー後ー當刀ー當刀
 5、陽進陰退ー八重垣ー陽進陰退ー陰陽進退
 6、流刀ー受流ー流刀-流刀
 7、順刀ー介錯ー順刀ー順刀
 8、逆刀ー附込ー逆刀ー逆刀
 9、勢中刀ー月影ー勢中刀ー勢中刀
10、虎乱刀ー追風ー虎乱刀ー虎乱刀
11、抜打ー抜打ー抜打ー抜打

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