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2019年1月 1日 (火)

曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の12拳の楯

曾田本その1
9.居合兵法の和歌読み解く
32首の12拳の楯
 鍔ハ只拳の楯と聞ものを
     大くも婦とく無きハひがこと
読み及び読み解く
 鍔の役目は、ただ拳の楯と聞いているのだが、大きく太いのは良いが無いというのは心得違いである。
 歌を詠んで見れば「鍔は拳の楯だから、大きく太いのはいいが鍔無しはだめだよ」でしょう。 
 極意の歌の中に、刀の鍔の良し悪しを言う、戦闘用具の歌と云うのも疑問です。何か秘められた事があるのでしょうか。読み解く事が出来ずにいます。
 妻木先生の田宮流居合歌の伝
 「つばはただこぶしの楯とするものをふとくはふとくなきはひがごと」
 新庄藩の林崎新夢想流の秘歌之大事
 「鍔ハ多々拳能楯と聞ものを婦とくもふとく奈幾ハひがごと」
 (鍔はただ拳の楯と聞くものを太くは太く無きはひがごと)
 土佐に伝わったこの歌は、鍔は大きくて太くても良いが無いのは理にかなわないと云っていますが、田宮流歌の伝も秘歌之大事も「鍔は太くも太く」と重ねています。
 鍔の大きさを思うと、厚みがあって、直径が大きく、丈夫で軽いものが基本でしょう。その程度のことを極意の歌にする訳はないと思います。
 根元之巻に歌われている「柄口六寸の勝」を敵に取らせないためには鍔で防げというのでしょうか。是ではただの請け太刀であって、勝つ事にはなりません。
 田宮流の歌の伝に
 「ふっと出る刀をおもいさとるべし夢想の刀鍔は構はし」
 前の歌で鍔を意識せよと云いつつ、後の歌では極意に至れば鍔は構うなと云っています。
 極意に至れば刀などの戦闘道具について「兵法の極意に心いたりなば刀道具はおよばざるもの」とも云われます。無刀の世界が開けて来るものでしょう。
 土佐の居合の仕組の中に「大剣取」10本があります。その一本目の無剣
 「相手居合膝に坐し居る処へ小太刀をさげかくる相手抜打つを放して刺す」
 我は小太刀を下げ無形の構えです。無刀ではありませんが、間に至り相手の抜打ちを出足を退いて外すや付け入って小太刀で刺すわけです。小太刀など無くとも相手の懐に入って突き倒すのも、顔面を打つも、太刀を奪うのも可能です。
 この一本目が出来れば後はオマケの業に見えてしまいます。
 
 

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