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2019年1月20日 (日)

曾田本その1の9居合兵法の和歌読み解く32首の31睫毛の秘事

曾田本その1
9.居合兵法の和歌読み解く
32首の31睫毛の秘事
目の前の満春毛の秘事を知ら春して
      兎角せんと一期気遣ふ
読み及び読み解く
 目の前の睫毛の秘事を知らずして兎角(とやかく)せんと一期気遣う
 目の前に睫毛があっても気にもしません、睫毛の役割を改めて知って驚くほどです。その様に武術の極意は目の前にあるのに、それを知らずとやかくしようと一生気ずかいしている。と読むのでしょう。
 この歌は新庄藩の林崎新夢想流秘歌之大事には存在しません。
 田宮流居合歌の伝にもありません。
 無外流の百足伝に見られます。
 「兵法の奥義は睫の如くにて余り近くて迷いこそすれ」
 睫毛について少し勉強してみます。
 長さは5㎜から10㎜位で上下で100本ほど
 目のセンサーの役割をもって、眼の保護として、強い光や風に反応して目を閉じたり、粉塵や細菌などからも眼を守っています。
 日本人は欧米人より睫毛はやや短いそうです。黒い瞳でニッコリされてウインクなど長い睫毛でされるとズキンとしたり・・このところないない。
 睫毛の秘事とは、そんな肉体的な役割も医学的には知らなかった時代かもしれませんが、普段気にもかけない事に奥義はあるにもかかわらず、奥義を知ろうと一生涯気を使って色々的外れな事をやっているよ、と歌っています。
 さてその、「睫毛の秘事」となる「奥義」は何か、目の前にあると云っています。それが解れば免許皆伝でしょうか。
 睫毛の秘事は無心にして身を守るや瞬時に応じる極意を歌っている筈です。簡単に言えば相手の斬り込みを受けた時が斬った時、あるいは相手の斬り込みを外した時に切っている。
 新陰流の「合し打ち」や「くねり打ち」などが当てはまるでしょう。居合道型などでガツンガツン打ち合う様な棒当て踊りでは何も得られそうにありません。
 しかし、この極意では勝ち負けの勝負の極意に過ぎません。
 武術は人のコミュニケーションの最終的手段に用いられるもので、武術が使われた時は彼我何れかが死に至るものです。
 そのために「人と和すること」が必要でしょう。この流では「神妙剣」の名で呼ばれています。
 「和する」とは己を曲げて権力に随う様な事は和では無く「服従する」事だと云って間違っている言っています。
 それも一時の風を避ける為の「方便」として使う人も居ますが、居場所がなくなる不安を思って顔だけ向けて心そこに非ずだったり、日本の意味の無い縦社会に服従したりする、それでも和したと云えるでしょうか。
 それが「権力者を甘やかすのは何か」の一つでもあります。
 このところ頻発するアメフトや体操、レスリング、ボクシング、居合などの不祥事は「和する事」とは何かも考えずに、パワハラや賄賂でトヤカクしたり、幻の権威を嵩に権力を振るう居合の段位制度などにも弱く醜い意図が見え見えで哀れです。
 「たがいに理解し合ってより良い方法を見出す」それが「和する事」でしょう。
 土佐に居合を持ち込んだ第9代林六大夫守政の無雙神傳英信流居合兵法極意巻秘訣「神妙剣」に残されています。
 
 
 
 
 

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