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2019年2月13日 (水)

曾田本その2を読み解く4長谷川流居合抜方4の2虎一足

曾田本その2を読み解く
4、長谷川流居合抜方
4の2虎一足
参考
古伝神傳流秘書
英信流居合之事
虎一足:左足を引き刀を逆に抜て留め扨打込み後前に同じ
行宗先生
向身
虎一足:左足を引き右脛を囲いて切る
参考(剣道手ほどき)
大江先生
虎一足:正面に坐す、静かに立ちながら左足を引きて刀を抜付くと同時に膝を圍ふ、此圍は体を左向き中腰となり、横構にて受止める事、此体形にて刀を上段に冠り正面に向き坐しながら斬り下すなり。血拭ひ納めは一番と同じ(膝を受け頭上を斬る)
 虎一足の古伝の抜けは行宗、大江両先生によって補われて動作が出来ました。然し古伝の抜けは、脛囲いでいいのでしょうか。
 「左足を引き刀を逆に抜て留め」が何を意味するのでしょう。
 「柄口6寸」の教えがあるとすれば、相対する敵が、同様に座して向い合い、居合膝に坐す我が右脛へ抜き付けるでしょうか。
 確かに右脛は我が体の中で前の方にある目標物の一つですが、敵は脛よりも右腕上膊部、首、の右側面に一刀のもとに抜き付ける事を横雲で身に着けています。
 その抜き付けに我は「刀(刃)を逆にして下から抜き上げて、敵の「柄口6寸」に、左足を引くや抜き付け、刀を返して上段に振り冠り左膝を右足踵に引き付け、逃げる敵に右足を踏み込んで座しながら真甲に打ち込む。或は左足を右足に引き付けるや逃げんとする敵に八相に斬り付ける。
 現代居合は脛囲いですから、敵の右脛への抜き付けを左足を引くや右足膝前右横で受け止め、踏み込んで斬り下すとなるでしょう。
 敵は、起こりを見せずに我が右足脛に抜き付けるわけで、相当の稽古が必要です。詰合之位が始まるまでに充分に稽古しておかなければなりません。
 谷村亀之丞自雄先生の英信流目録は紛失した部分が多く大森流以外の居合は見当たらず残念です。
 中山博道先生の虎一足:「意義、敵が前方から我が右臂(ひじ)を斬って来るのを抜刀して之を受け、敵の退くに乗じ正面に向ひ斬る業である。
 動作、正面に向ひ箕坐す、刀柄を上から握り、半ば刀を抜きつゝ左足を後方に踏み開き、刀を右足の側方に刀刃を前方にして敵の斬りつける刀を払ひ受け、刀を頭上に振り被りつゝ左足を右足に引きつけ、右足を僅かに前方に踏みつけて正面を斬り直ちに血振りをする。以下同じ。」
 博道先生のポイントの一つは「刀柄を上から握り」にあるようです。刀刃が右斜め前に向いて受けている先生はここの意味が理解出来ていない様です。
 博道先生「右足の側方に刀刃を前方にして・・払い受け」しています。刀を手の内で操作できませんと形ばかりで業の術が決まらないのです。
 細川義昌先生の系統梅本三男先生の虎一足:(向脛に薙付け来る者を斬る)、・・・右手を柄に掛けるなり立上り、左足を一歩後へ退く。同時に刀を引抜き(刀尖放れ際に)左腰を左後へ捻り、体が左向きとなるなり(対手が向脛へ薙付け来る)差表の鎬にて強く張受に受止め、左膝を右足横へ跪きつつ、右諸手上段に引冠り、更に右足踏込んで斬込み、刀を開き、納め終る。」
 この「張受」は博道居合とそっくりで「差表の鎬」で受けますと、刀刃は正面向き敵に向くはずです。
 虎一足は、敵の斬り込んで来る刀を請け止めるのか「柄口6寸」に飛躍出来て夢想神傳英信流居合兵法になれるのかも知れません。
 この業を相手を設けて稽古し、詰合を稽古すれば、詰合の「・・相手左の足を引下へ抜付るを我も左足を引て虎一足の如く抜て留め・・」ができるでしょう。双方の中央で刀を結び合う相打ちの詰合など何回稽古しても意味は無さそうです。
 
 

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