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2019年2月19日 (火)

曽田本その2を読み解く4長谷川流居合抜方4の8浪返

曽田本その2を読み解く
4、長谷川流居合抜方
4の8浪返
参考
古伝神傳流秘書
英信流居合之事
波返:鱗返に同じ後へ抜付打込み開き納める後へ廻ると脇へ廻ると計相違也
行宗先生
後身
浪返し:後向ゟ右足を軸として正面に廻り左足を引きて抜き付後同断
大江先生(剣道手ほどきより)
後身の部
浪返:後へ向き左より正面へ雨足先にて廻り、中腰となる、左足を引き、水平に抜付け上段にとり、坐しながら前面を斬るなり。血拭ひ刀納めは前と同じ。
 古伝神傳流秘書の波返では、何をどうしたらよいのか皆目わかりません。おおらかと云えばおおらか、この書き方の根本は、口伝口授を請け一人稽古できるようになった段階でポイントを覚書したと云った所でしょう。
 ですから、古伝を復元するには拠り所になる現代居合の己の修行次第によって理解の深度が決まると考えた方がいい様です。
 余計な事は言わず、シンプルに立膝で後向きに座って、振り向いて抜き付け、打ち込むと云う動作を、どうすれば出来るか自分でやって見るばかりです。
 そうすれば現代居合で習った事で良いかどうかチェックが可能になります。
 行宗先生の手附を現代居合としてやって見れば、右足を軸にすれば、左廻りで正面に向ける、其れも左足膝を床についても可能か、左膝は浮かして廻った方が良いか、両方上手くできれば最高です。
 大江先生の手附でやって見ようとすると、左廻りに「雨足先」にて廻り、と云う聞いたことも無い言葉が出てきます。爪先で廻れと云っているのでしょう。
 右足か左足か判りません、足先で廻って中腰となる、ですから両足爪先で廻るのでしょう。両足爪立てば中腰になってしまいます。廻ってから中腰では不自然です。両足爪先立ち低い体勢から左に廻りつつやや高い中腰となる、でしょう。
 抜き付けはこの流は稽古では水平の抜き付け、打ち込みは真向上段から斬り下します。
 真向打ち下しの打込みは、相手次第でしょうがこの流は立って抜き付け、斬り下しながら座すが稽古の標準の様です。
参考
中山博道先生(居合読本より)
浪返:「意義、敵が我が後方から斬り来るに対し後ろに振り向きつゝ初発刀の如く斬る業である。動作、正面に対し後ろむきに箕坐す、鱗返しの要領にて約180度左に旋廻するの外、全く鱗返しに同じである。」
 左回転ですから鱗返しの様に、右足中足骨(足裏土踏まず上の膨らみの骨)を軸に、左足膝を床から離し中足骨で廻る。左足膝を床に付けて左廻りに180度廻るのは稽古次第です。
細川義昌系統の梅本三男先生(居合兵法無雙神殿傳抜刀術より)
浪返:「(後に立って居る者を斬る)右手を柄に掛けぬきつつ腰を伸し左へくるりと廻り、正面へ向くなり立上り左足を一歩後へ退くと同時に(対手の右側側面へ)抜付け(対手倒れる)左足を右足横へ跪きつつ刀尖を左牛尾へ突込み、諸手上段に引冠り、右足踏込んで斬込み、刀を開き納め終る」
 鱗返は左側に座して居る者を斬る)でした。波返し、「後に立って居る者を斬る」是は限りなく我は不利な状況です。
 鱗返と同様の左廻りに廻り抜き付けるでは、難しそうです。相手に悟られない状況が創れるでしょうか。
 後ろに立つ役をどなたかにお願いして稽古して見たい業です。回転の動作に異論はないのですが、立膝で右足を軸にして中腰になりますと、前かがみになり、しかも相手に前屈みになった分近づき、それから立って左足を引いて横一線に抜き付けます。
 外されるか、請け留められる比率が高そうです。立膝から左爪先を立て左膝を床に着いたまま右廻りに正面に振り向き右足を踏んで後敵に抜き付ける。大森流の右に出来て立膝で出来ない理由も無いでしょう。形だけを良しとする人の前でやっても「違う!」って飛んで来るだけです。

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