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2019年2月11日 (月)

曾田本その2を読み解く3大森流居合抜方3の12血振仕方

曾田本その2を読み解く
3、大森流居合抜方
3の12血振仕方
古伝神傳流秘書
血震:記載なし
行宗先生
血振仕方:斬り込みたる後左手を腰にとると同時に、右手肘を45度に開きながら曲げ手首を巻き込む心持にて、拳を右耳上に止め横下共45度位に刀を振り下ぐる也(拳を耳にとって立ち振りたる時足を揃ふ)
大江先生
血拭い:打ち下しの形状より左手は鯉口を握り右手は右横に弓張形に開き第二関節を自然に折り頭の右横に拳を着けて刀をかざす、頭上にかざしたる刀は頭上より斜下へ旋回して下す。この時後の左足は尤も軽く右足に揃へ上体を稍前面に屈む
 血振りの形は文章では判りずらい様です。古伝神傳流秘書には血震の字があてられています。
 細川家から出た「童蒙初心之心得」という初心者への心得を書いたものが木村栄寿先生の「林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流伝書集及び業手付解説」に解説されています。この居合文化伝承の為借用させていただきます。
 血揮(ちふるい):血揮開き収は敵に逢ての用たる事にてはなし業の締りを付たる事ゆへ一己一己の事成共異ならざる様にすへし
 血揮は握りをゆるめ大指と一差指と弐本にて肩へ取て人差指より高々指を次第次第に締め臂を張時は自然と太刀先圓くおりる也跡足前へ揃えたる時は体屈ます延きらす少し前へかゝるべし
 この血振の解説は第22代池田先生の無双直伝英信流居合道解説が最も詳しいと思われます。特に振り下した剣先の位置は見事です。
 「血振いしたる刀の剣先は右に披き過ぎず,亦、左方内に向かい過ぎざる事が大切であって、剣先は倒したる敵の中心に向かい、残心と敵発動に応じる気大切である。
 剣先は右足先の前60cm(二尺位)で、その点より右外約30cm(約一尺)位にあるを良しとする。(之では剣先は倒した敵に向かいません、そこで剣先は右足爪先前方線上でしょう)
正面より見て右腕と刀は「く」の字を描き、側面より観て右腕と刀棟とが一直線にある事。
 血振の意義は河野先生は「刀に付着せし血を振い落すの意。」
 中山博道先生は「血は直ぐ凝固し易いので、斬ったなら直ちに刀から振い落すか、流し下すか、拭き取る必要がある、血の付着したまゝで鞘に納めると鞘の中で血が凝固して錆びついて、抜けなくなるのみでなく、刀を汚損するのである。」と云っています。
 この事よりも、先の童蒙初心之心得にある「業の締りを付けた」という方が、残心の意に適切だろうと思います。

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