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2019年2月 7日 (木)

曾田本その2を読み解く3大森流居合抜方3の8逆刀

曾田本その2を読み解く
3大森流居合抜方
3の8逆刀
参考
古伝神傳流秘書
逆刀:向より切て懸るを先々に廻り抜打に切右足を進んで亦打込み足踏揃へ亦右足を後へ引冠り逆手に取返し前を突逆手に納る也
行宗先生
順刀、逆刀(附込又は追切 大江派)(逆刀、追切):正面に座し右足を踏出して抜き(7本目と同じ)右足を引き揃へて冠り右足より継足に初めは浅く次ぎは深く切り下し右足を引き冠りて残心を示し徐に刀を下し逆手に血拭ひ納刀
大江先生
附込(俗に追切):正面に向いて正座す、右足を少しく前に踏み出しつゝ、刀を抜き、刀尖の鞘を離るゝ時頭上に冠り、右足を左足に引き揃へ、直立体となり、右足より左足と追足にて前方へ一度は軽く頭上を切り、二度目は頭上を同一の体勢にて追足にて斬る、此体勢より右足を後部へ引き、中腰となりて更に上段構を取り、敵の生死を確かめつゝ残心を示す(抜付けより之れ迄は早きを良とす)此残心を示したる体勢より自然前方へ刀を下して青眼構えとなる、此時は右足の膝を板の間につけ、左足の膝を立て全体を落す、更に同体にて右手を逆手となし、刀柄を握り、左手は左膝の上に刀峯を乗せ血拭ひをなし刀を逆手の儘同体にて納む。
 古伝は簡潔な文章ですから、其処から動作を描くには、多少の修練が無ければ不可能かもしれません。
 正面に向って坐す處、前から敵が切って来るので、右足を踏出し刀を抜きかけ、右足を引き揃えてそれを外して、右足を踏み込み抜打に切る、左足を右足に引き揃え、さらに右足を踏み込んで打込み左足を右足に引き付る、亦右足を後へ引き上段に引き冠り、刀を青眼に下しつつ右膝を着き、刀を逆手に取り返して切先下がりに構え斬り倒した前の敵のとどめを刺し、逆手の儘納刀する。
 それでも細部は、口伝口授看取り稽古によるしかわからないものです。行宗先生、大江先生と繋いでようやく現代居合の附込あるいは神傳流の逆刀が見えてきます。
中山博道先生の逆刀を読んでみます(居合読本より)
 正面より斬り込み来る敵の刀を脱しつゝ上段より敵の胸元迄切り下げ敵が後退するのを追ひ打ちに再び斬りつけ敵が倒れたるに対し尚ほ残心を示し、最後に止めを刺す動作なり。
 正面に向ひ正座す。右足を約一足長前方に踏み出すと同時に半ば刀を抜き、左足を僅か後方に引きつゝ立上り同時に右足を左足にひきつけて刀を頭上に振り被る。
 次いで右足を一歩前に踏み出し刀尖を胸の高さ位まで切り下げ、続いて左足より二歩前進して、刀を再び頭上に振り被り右足の地につくと同時に斬り下す。この時における着眼点は一間位前方の地とし、刀尖は腰の附近迄位切り下げ左足を右足に引つけ直ちに右足を約一歩後方にひくと同時に刀を頭上に振り被り、残心を示し、然る後、徐に右膝を智につけつゝ刀を下ろし右手を逆手に成る如く握り換へ左手を放ち刀を逆手に持ち左手を刀尖に近き部位の刀背に添へ、止めを刺す心持ちにて刀を僅かに上方にひき、以下、流刀に於ける納め刀の要領により刀を納むる。
 止めを刺すしぐさを説いているのは中山博道先生ばかりの様です。夢想神傳流に引き継がれました。無双直伝英信流は其の心持ちすら消えてしまった様です。
 その原因は、大江先生の教え子が今日の無双直伝英信流を広めて来たことによると考えます。
 但しこの止めを刺す動作は「これは元来血拭いの形なるが敵の発動に対し直ちに刺突するの意肝要也」と22代池田先生は記述しています。
 
 
 

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