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2019年3月24日 (日)

曽田本その2を読み解く8英信流居合の形8の4独妙剣

曽田本その2を読み解く
8、英信流の形
8の4独妙剣
大江先生
英信流居合の型
4本目
独妙剣:打太刀は、其ままにて八相となり、仕太刀は青眼にて五歩下りて八相となる、仕太刀は左足より三歩出で、右足を踏み出し、打太刀は左足を引きて三本目の如く打合せ、左右と二度打合せ、三度目に左足より、右足と追足にて一歩づつ退き、刀を青眼とす、打太刀は右足より追足にて仕太刀の刀を摺り込みて突を施し、上体を前に屈む、仕太刀は突き来ると同時に左足を左斜へ変じ上段に取り、右足を踏み変へて打太刀の首を斬る、互に青眼となり、打太刀は三歩出で、仕太刀は三歩退り、互に構へるなり。
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 「三本目の如く」と云うのは、三本目絶妙剣でしょう。業手附ですから省略せずに全部書かなければ、前の業に戻って書き直さなければなりません。
 「仕太刀は八相のまま左・右・左と三歩出で、右足を踏出し打の右面を斬る、打太刀は左足を引きて仕の太刀と打合す。
 仕は左足を踏み出して打の左面を斬る、打は右足を退いて仕の太刀と打合す。
 三度目に仕は右足を踏出し打の右面を斬る、打は左足を退いて仕の太刀と打合す。仕打共に右足前となっています。
 次に、双方右足左足と追足に一歩ずつ退いて、青眼に刀を合す。仕打共に右足前で一歩づつ退いたことになります。
 打は、右足を踏込み左足も追い足に、上体を前に屈んで仕の刀を摺り込んで突きを入れる、仕は摺り込まれるや左足を左斜め後ろに踏み変え、右柄手を右肩を覆う様に摺り落して上段となり、右足を踏み込んで、打の首を斬る・・・。この突き込まれてからの仕の足捌きは「左足を左斜へ変じ上段に取り」で斜め後ろか、斜め前か指定して居ません。間合いによって調整しろと云うのでしょう。それによる右足の捌きも微妙です。
 独妙剣の大江先生の不備な手附を河野先生が大日本居合道図譜で改め、後21代福井聖山先生が無雙直伝英信流之形として教本を冊子にしています(平成3年)
福井先生
独妙剣:打太刀、仕太刀相八相より前進し、間に至るや絶妙剣と同理合いにて二度切り結び、ー(絶妙剣:間に至るや打は上段となり、右足を踏込みて仕の左面に斬込むを、仕機先を制して上段から右足を踏み込みて打の左面に斬込み相打となり物打の刃部にて刀を合わす。打は、仕の気に圧せられて右足を退かんとするを仕之に乗じて左足を踏込み打の右面に斬込む。打は右足を退き、上段より仕の太刀を受ける。)ー三度目に仕太刀は打太刀の退くところをその左面に斬込む。
 打太刀は二刀目と同様に之を受け、互に左足を退きて十分なる同等の気位にて中段となる、  打太刀は機を見て左足、右足と追足にて刀を左に傾け、摺込みて仕太刀の胸部を刺突す。
 註 打太刀は突きたるとき上体を流す。(前に屈むる)
 仕太刀は左足を左に踏出し(右足の左斜前))体を右に披きつつ手元を上げて敵刀を捲き返す。(敵刀を、己が右斜下に裏鎬にて摺落す。)
 仕太刀は打太刀の刀を右斜下に摺落しながら右足を左足の方向に退きつつ上段となるや右足を踏み込みて打太刀の首より肩にかけて斬下す。
註 退く右足はゆかに留まらぬうちに前に進めて斬込む。
 次に打太刀は三歩出で、仕太刀は三歩退きながら中段となりつつ元の位置に復し、双方五歩後退す。(納刀せず)
 福井先生は河野先生の業手附其の儘ですが、八相から上段に取り直して双方左面に斬り込む、次も右面に、その次もに左面に上段に構え直して斬り込んでいます。大江先生は八相から一刀目は右面を斬り込みますから上段から逆八相になるでしょう。次も左面、次も右面、ですから上段に取っているでしょうか。帝国剣道型が制定された頃ですから、真似ざるを得なかったかも知れません。
 打が突きを入れるに当たり、福井先生は「刀を左に傾け」ですから刃を左に向けて胸部を刺突するのでしょう。大江先生の手附は「仕の刀を摺り込みて突きを施し」です。第18代穂岐山先生の弟子で大江先生の居合も眼の前で見ていたであろう、野村條吉先生は、「互に青眼に構えるや敵刃を我刀にて圧しつゝ敵の喉を突く」ですから、刀刃は下を向けたまま咽を突いたと思われます。
 いずれにしても、仕は突きを摺り落す事を学ぶのであって、体を左へ逃がすばかりでは摺り落せません。
 曽田先生は大江先生の独妙剣を「伝書の請流なり、之れは請流しのことを記せり」と云っていますが、どうでしょう。
 次回に、伝書の太刀打之事の3本目請流をもう一度稽古して見ましょう。
 
 
 
 

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