« 曽田本その2を読み解く5長谷川流奥居合座業抜方5の10両詰 | トップページ | 曽田本その2を読み解く6長谷川流奥居合立業抜方6の2連達 »

2019年3月 4日 (月)

曽田本その2を読み解く6長谷川流奥居合立業抜方6の1行連

曽田本その2を読み解く
6、長谷川流奥居合立業抜方
6の1行連
参考
古伝神傳流秘書
抜刀心持之事
従是立事也
9本目(立業)
行連:立って歩み行内に抜て左を突き右を切る両詰に同事也
4本目(座業)
両詰:抜て片手にて左脇を突き直に振向いて右脇を切る
行宗先生
長谷川流奥居合立業抜方
9本目
行連:右へぬきつけ左を切る
大江先生
長谷川流奥居合立業抜方
9本目
行連:(進行中右に斬付け又左を斬る)直立体にて正面を向き右足より数歩出て道場の中央にて左足を左横に踏み上体を稍左横に寄せ右足を右横に踏み出す時中腰にて抜き付け上段にて右を斬る(此處考るべし合点行かず 曽田メモ)、其足踏みの侭左横に体を返して上段にて中腰て斬る。
 古伝の9本目行連は「立って歩み行内に抜て左を突き右を切る」ですが、同じ業名なのに行宗先生、大江先生とも、右へ抜き付け左を斬る。古伝の左を突き右を斬る、とは異なります。
 行宗先生、大江先生の「右へ抜き付け、左を斬る」動作は、古伝太刀打之位には正規には存在しません。
 しかし、座業の両詰の替え業にあります。両詰「右脇へ抜打に切り付け左を斬る」是の立業として遣えば良いのでしょう。
 曽田本その1の英信流居合目録秘訣に行連を解説しています。
外之物ノ大事
行連:(左右 右を片手打に左を諸手にて切るも有是□は皆気のりにてする心持也 曽田メモ)歩み行く中ちに(うちに)刀を抜我が左の方を突其侭冠て右の方を切、是は敵を左右につれたち行く時の事也、或我を左右より取こめんとする時抔の事也。
 上意之大事に両詰を解説しています。既に両詰で解説済みですが、参考に。
両詰:是又仕物抔言付られ又は乱世の時分抔にわ使者抔に行左右より詰かけられたる事間々之有る也、ケ様の時の心得也、尤其外とても入用也、左右に詰かけられたる時一人宛切らんとするときはおくれを取るなり、故に抜や否左わきの者を切先にて突すぐに右を切るべし、其わざ唯手早きに有。
 亦、右脇の者に抜手を留らるべきと思ふ時は右を片手打に切りすぐに左を切るべし。
 と云うわけで、曽田本その2は明治以降の改変された奥居合立業によって始まります。この行宗先生、大江先生の行連は古伝の行連の変化業であったわけです。
 ついでに、それでは行宗先生、大江先生の古伝「左を突き右を切る」が居合心を示す技ならば、現代居合にも残っていなければならない筈です。
 幸いにも、行宗先生、大江先生と共に長谷川流奥居合立業抜方10本目連達に伝承されています。
 次回は、連達を読み解いていきます。
 

|

« 曽田本その2を読み解く5長谷川流奥居合座業抜方5の10両詰 | トップページ | 曽田本その2を読み解く6長谷川流奥居合立業抜方6の2連達 »

曾田本その2を読み解く」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 曽田本その2を読み解く5長谷川流奥居合座業抜方5の10両詰 | トップページ | 曽田本その2を読み解く6長谷川流奥居合立業抜方6の2連達 »