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2019年3月30日 (土)

曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の2拳取

曽田本その2を読み解く
9、英信流詰合之位
9の2拳取
参考
古傳神傳流秘書
詰合
2本目
拳取:如前楽々足を引抜合我左の手にて相手の右の拳を取り刺す也
曽田本その2
業附口伝
詰合之位
2本目
拳取:(仕打納)是も同じく詰合て坐しさかさまに抜合すこと前同様也、我其侭左の足を踏み込み敵の右手首(拳ならん 曽田メモ)を左手にて押へる也、後同断
 古伝も、業附口伝も似たようなもので、双方同時に下へ抜き付け相打ち、仕は左足を踏み込み、打に付け込み打の右手拳を制する。この制する事はどの様にするのか不明です。
 仕は、打の胸に刀尖を付けて、残心納刀は現代居合の詰合によく見かける方法でしょう。
 「後同断」ですが1本目に八相で相手に上段から打ち込み、相手は其れを十文字受けして、刀を合わせて終わっています。さて、ここは相手の体を崩しただけです。「後同断」はあり得ません。
 戦時下にもかかわらず、昭和17年5月嶋専吉先生は高知に赴き第19代福井春政先生に太刀打之位と詰合之位の指導を請けられています。
 その内容が「無雙直伝英信流居合術形乾」に纏められています。
「業附口伝第2詰合之位2拳取 姿勢及構へ 仕太刀、打太刀共に帯刀の儘前と同様の姿勢にて詰合ひて対座す 業 発早の場合と同様に双方抜合せ続いて仕太刀は迅速に左足をその斜左前即ち対手の右側に踏み込み(右足直に之を追ふ、右膝は地に跪き、稍や体を開き)その瞬間左手にて打太刀の右手首を逆に捉へ之れを己が左下方に引き寄せ相手の態勢を崩しつつ、右拳の刀を打太刀の水月に擬し(柄を把れる右拳を己が右腰に支へつゝ刃を右にし)、互に刀を合はせ原位置に復し血振ひ納刀をなす。」
 高知ではこの様に詰合を演じていたのでしょう、メモ書きですから業附口伝其の儘ではないので却ってよくわかります。
 曽田本その2の拳取りの情景です。
Photo
* 
 第21代福井聖山先生は詰合之位のビデオを残されています。一方で手附も書かれ以下の様です。
 「極意之形 詰合之位 作法は大江先生の作法に大差はありません。発声について記述が あり「打つ・斬る時「エイ」の発生をする。
打太刀
1、立膝より左足を引き抜き合す
2、仕太刀より右拳を握られ体を前に引き付けらる
仕太刀
1、立膝より左足を引き抜き合わす2
2、直ちに立ちて左足を打太刀の右足外側に踏む込み、打太刀の右拳を取るや右膝を跪き引きよせ残心を示す(手首を握って肘で押える)
 発声については業附口伝にも古伝にもありません。武術は静かに演じる事も学ぶものでしょう。
 気合を入れる様な発声は、大江先生の英信流居合の型でも「イーエイ」の発生を要求されていましたが、兵士を速成して戦場に送り込み、掛け声を上げて奮い立たせ、死に向かわせる日本軍の養成方法がチラつき、嫌な気分にさせられます。
 打の拳を制する方法は、特に指定はありませんので、夫々工夫されて、其の儘相手の左下に引き落とす、相手拳を返して右下に引き込むとかされている様です。
 残心の方法はビデオでは嶋先生と同じ様です。
 この業は、相手に附け込んで制する事を覚えさせるもので、まず相手にグット接近する事がポイントでしょう。

 

 

 

 

 

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