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2019年3月22日 (金)

曽田本その2を読み解く8英信流居合の形8の2拳取

曽田本その2を読み解く
8、英信流居合の形
8の2拳取
大江先生
英信流居合之形
2本目
拳取):(立姿)(納刀)・傳書に因る附込なり・之れは附込みのことを記せり(曽田メモ)
1本目と同様虎走りにて出て、膝にて抜き合せ、仕は左足を打の右足の側面に踏み込み、左手にて打の右手頸を逆に持ち下へ下げる、打は其侭にて上体を稍前に出し、仕は夫れと同時に右拳を腰に當て刀尖を胸に着け残心を示す、仕は一歩退く、打は一歩出て青眼の構となる。(仕は五歩青眼にて退り打は其侭にて位置を占む)
参考
古伝神傳流秘書
太刀打之事
2本目
附入:(附込とも云う 曽田メモ)前の通り抜合せ相手後へ引かむとするを附入左の手にて拳を取る右の足なれ共拳を取る時は左の足也
参考
曽田本その1
業附口伝
2本目
附込:(仕打納、附入共云う 曽田メモ)、是も出合の如く相懸りにて右の足を先にして場合にてさかさまに抜合せ敵の引かんとする処を我左足を一足付込左の手にて敵の右の手首を取る此の時は左下に引きて敵の体勢を崩す心持にてなすべし、互に刀を合せ五歩退き八相に構へ次に移る也
 出合と刀を抜合わせる処まで、それぞれに同じです。
1、
大江先生:「仕は左足を打の左足側面に踏込む」相手の動きは関係なく附け込んでいます。
古伝:「相手後へ引かんとするを附入る」
業附口伝:「敵の引かんとする処を我左足を一足付込」
相手が退かんとするのに付込んで左足を踏み込むのが、附け込みの鉄則でしょう。双方の刀は右足を踏み込んで抜き合されています。相手の刀をどちらかが受け留めていれば、双方の右足は触れ合わんばかり近いこともあり得ます。
形だからと遠間で、双方の刀が相手に届かない位置で抜合わせるなどありえません。我が出足を越して相手の右足側面にスット踏込む。
2、
大江先生:「左手にて打右手首を逆に持ち下へ下げる」おまけは「打は其侭にて上体を稍前に出し」てくれる。
 「打の右手首を逆に持ち」は文章からは読み取れません。
 相手の右手首を外側に捻じってみたり、内側に捻じって見たり、思いつくまま好きにやればいいのでしょうが、附け込みが浅ければ、大江先生の「右手頸を下に下げ」我が左身の内に引き落とせば相手の体勢は崩れます。深ければ相手の手頸を押さえて其の侭下に引き落とせば崩れるものです。
 いたずらに逆手に取って相手の手頸を制しておいてから崩す必要はないでしょう。大男のでかい手首など簡単に逆手に取れません。左足を踏み込み附入ると同時に相手を崩すことがポイントです。
古伝:左の手にて拳を取る・・拳を取る時は左足也。右足前で抜き合せているけれど拳を取る時には左足を踏み込んで、附入って拳を取れと云っています。
業附口伝:左足を一足付け込み左の手で敵の右手首を取り左下へ引き体勢を崩す。
3、
大江先生:右拳を腰に当て刀尖を相手の胸に着けて残心。
古伝:特に記載はありません。
業附口伝:敵の体勢を崩すで終わっています。
 此処は、大江先生の残心の心持ちは参考にすべきところでしょう。相手を崩し引き倒すとか後ろに押し倒すとかしない場合は、右手の刀を有効に活用するのは当然でしょう。切先は相手の胸か水月にいつでも刺突できる様に向いているものです。
 時代を経て昔の教えの抜けて居る所を補うのはよしと云えるかもしれませんが、其の為にやるべき事がたった一つになって、武的踊りになる事は要注意です。
 大江先生の英信流居合の型を現代風にまとめられているのは、河野百錬先生の大日本居合道図譜でしょう。一部訂正して借用しているのは21代福井聖山先生の平成3年の「無雙直伝英信流之形」でしょう。
参考
拳取:出会の要領にて虎走りで前進し、同じく膝の処にて斬結ぶ。打太刀圧せられて退かんとするを仕太刀すかさず」左足を打太刀の右足の斜め右方に踏込み、右足を大きく後に体を右に披くや打太刀の右手を左手にて上より逆に握り(中指は手首関節部に拇指は手の甲に)左下方に引きて打太刀の体勢を右に崩し、右手の自由を奪い、己の右手を腰部に把り、刃を外に向けて剣先を打太刀の胸部につくる。(胸部を刺突する)
 {我左に転じて、敵の体勢を崩し其胸部を刺突す。(古伝には敵刀の下より刺突する)} この{ }の部分河野先生の拳取より削除されている。
 仕太刀、右足より右に元の位置に復しつつ双方中段となり互に五歩後退す。(納刀せず)
河野先生の仰る古伝とは何か不明です。
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3月19日からブログのリニューアルとかで、閲覧不能が続いています。
せっかくアクセスいただきながらご覧になれない様で申し訳ありません。
リニューアルされたシステムにも不慣れで悪戦しています。
原稿は先の方まで書き終わっていますので今しばらくご容赦下さい。
2019年3月22日 ミツヒラこと松原昭夫
 

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