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2019年3月26日 (火)

曽田本その2を読み解く8英信流居合の形8の5鍔留

曽田本その2を読み解く
8、英信流居合の形
8の5鍔留
大江先生
剣道手ほどき
英信流居合の型
5本目
鍔留:(伝書による月影なり、之れは月影のことを記せり 曽田メモ)
(打は中段仕は下段の構)互に青眼のまゝ小さく、五歩を左足より引き、打太刀は中段となり、仕太刀は其まゝ下段となる、互に右足より三歩出で、打太刀は右足を左足に引き上段に冠り真直に打下し、仕太刀は右足を左足へ引き上段となり、右足を出して打下して互に刀合す、仕打鍔元を押し合ひ双方右足を後へ引き左半身となり、刀は脇構として刀尖を低くす、打太刀は直に上段より右足を踏み込み仕太刀の左向脛を切る、仕太刀は左足を充分引き上段となり空を打たせ上段より頭を斬る、打は二歩出で、仕は二歩退り青眼となり互に小さく五歩退り、血拭ひ刀を納む、(打太刀は仕太刀の左膝を打つときは、中腰となり上体を前に流す)
曽田先生はこの業は伝書の太刀打之事の5本目月影だと云っています。
参考
古伝神傳流秘書
太刀打之事
5本目
月影:打太刀冠り待つ所へ遣方右の脇に切先を下げて構へ行て、打太刀八相に打を切先を上て真甲へ上て突付て留め、互に押相て別れ、両方共車に取り相手打をはつす上へ冠り打込み勝
参考
業附口伝
太刀打之位
5本目
月影:(仕下段・打八相)是も同じく抜て居る也、相懸りにても敵待かけても不苦、敵八相にかたきて待ちかくる也、敵八相に打つ処を出合て互に押合、又互に開き敵打込む処を我左足を引き立ち直りて打込み勝也
 大江先生の鍔止めのもとの業は古伝の月影の様です。業附口伝は手附が不十分ですが、古伝の方が不十分でも解かりやすい様です。
 大江先生は、双方一旦上段に冠ってから真向に打ち下し、双方の中間で物打の鎬付近で相打ち、です。新陰流の「合し打ち」を思わせませますが、何を意図したのか理解できません。合し打ちを指導出来る人は、居合に何人いるでしょう。仕は切り落とされない様に受太刀になるべきでしょう。頭上に当たらない間合いで打ち合ったり、手を下げてしまったり、中間で打ち止めするなど、その醜さは大江先生の組太刀の欠点です。
 鍔押し合いをして、双方車に別れて出直しするわけですから、ここで合し打ちをする意味はないでしょう。
 古伝は、打が上段から真向に打込んで来る処、、仕は右下段から打の喉元を突き上げる様にして打の打ち下す刀を摺り上げて鍔元で請け、拳を合わせ押合い、双方車に別れ、打が打ち込んで来るのを左足を退いて外し、打の真向に打込む。
 業附口伝も古伝と同じような一刀目の攻防ですが、「出合て互に押合い」の文言がどのように出合うのか、不明です。双方上段に振り冠って打ち合うでは、大江先生の様なおかしなものになります。仕の下段からの応じ方が問題提起となります。業附口伝には、古伝と対比してみると幾つか疑問点が見られます。この月影もその一つです。
 車に別れてからの、打の斬り込み部位は、大江先生は左向脛ですが、括弧書きでは「膝」です。すぐ傍ですから大目にみましょう。
 古伝も業附口伝も、打の攻撃部位は「相手打」・「敵打込」で最も打ちやすい部位と云うのでしょう。やはり「膝附近」かなと云う所ですが、左肩、左腰、左膝あたりでしょう。
 この月影のバリエーションはとことん研究して見る所です。
 大江先生は鍔留の業名ですが、中山博道先生は鍔留、鍔押はしないで出来る事であって真剣勝負では疑問と云っています(日本剣道と西洋剣技より)。其の通りでしょう。
 斬られる事も無い竹刀競技では矢鱈鍔押しがめだちます。

 

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コメント

初めてメイルさせていただきます。
最近定年退職し親の介護も終わり
何かやろうと思い
若いころ拙いながら試行錯誤し研究した太刀打ちの型43本を仲間と始めましたが四苦八苦しています。

そんな中
仲間の一人が当該ブログを発見しました。

是非参加いたしたくおねがいします。


 コメントありがとうございます。
 どうぞお気軽に古伝研究会にお出で下さい。mailにて研究会日程をお送りいたします。
               ミツヒラこと松原昭夫

投稿: 坂本仁 | 2019年3月26日 (火) 11時04分

>坂本仁さん
>
>初めてメイルさせていただきます。
>最近定年退職し親の介護も終わり
>何かやろうと思い
>若いころ拙いながら試行錯誤し研究した太刀打ちの型43本を仲間と始めましたが四苦八苦しています。
>
>そんな中
>仲間の一人が当該ブログを発見しました。
>
>是非参加いたしたくおねがいします。
>
>
> コメントありがとうございます。
> どうぞお気軽に古伝研究会にお出で下さい。mailにて研究会日程をお送りいたします。
>               ミツヒラこと松原昭夫
>追信:ミツヒラブログの「第19回古伝研究の集い」をご覧になるか、資料をお送りできる
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投稿: ミツヒラ | 2019年3月26日 (火) 11時59分

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