« 曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の2拳取 | トップページ | 曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の4八重垣 »

2019年3月31日 (日)

曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の3岩浪

曽田本その2を読み解く
9、英信流詰合之位
9の3岩浪
参考
古伝神傳流秘書
詰合
3本目
岩浪:拳取の通り相手より拳を取りたる時我よりも前の如く取り我が太刀を放し右の手にて敵のひぢのかがみを取り左脇へ引たおす
業附口伝
詰合之位
3本目
岩浪:詰合て坐する也前の如く左の足一足引てさかさまに抜合せ敵よりすぐに我右の手首を左の手にてとる也、我其侭敵の右の手首を左の手にて取り右手を添へて我左脇へ引倒す也、刀を合せ血振ひ納刀(遣方右手を添える時刀を放し直に相手のひぢをとるなり 曽田メモ)
3本目岩浪の線画はありません。
第19代福井春政先生の教えを記述した嶋専吉先生の業附口伝詰合之位
3本目
岩浪:姿勢及構へ 仕太刀、打太刀共に帯刀の儘前同様の姿勢にて詰め合ひ対座
業、前と同様に抜合せたる後、打太刀左膝を跪き左手にて仕太刀の右手首を把る、仕太刀も亦之に応じて打太刀の右手首を捉へ右手に在る刀を放ち右拳を(稍々内側に捻じる心地にて)対手の掌中より奪ひ之を内側より相手の右上膊部に添へて己が左脇へ投倒すなり。  
 次で刀を合はせ左跪坐にて血振ひの後納刀すること前と同様なり。
 古伝の「我が太刀を放し右の手にて敵の肘の屈みをとり左脇へ引き倒す」、業附口伝は「・・右手を添へて我が左脇へ引き倒す也」と最もポイントとなる所を曖昧にしています。
 嶋先生のメモでは「・・右拳を対手の掌中より奪ひ之を内側より相手の上膊部に添へ己が左へ投げ倒す」とやや具体的です。
 「抜合せたる後、打太刀左膝を跪き左手にて仕太刀の右手首を把る」で体を低く双方対していますから、立位での取り合いとは違います。相手の肘の屈み、又は上膊部に右手を添えて引き倒すには良さそうです。
 この引き倒しの仕方について、第21代福井聖山先生は、打太刀は「仕太刀より同時に右手拳を取られ腕を下より助け握られ仕太刀の左脇へ引き倒さる」、仕太刀は「・・右手を打太刀の右腕の下より助け握り、左足を引くと同時に打太刀の腕を捩じ廻す様にして我が左脇へ引き倒し、水月に当身する」と複雑です。
 相手の右手を左手で制しておいて、相手の右手肘の屈みに右手を添え体を開けば容易ですが、福井先生の方法では中々業が決まりません。
 武術はより簡単で効果的な方法を見出すために「習い・稽古、工夫」するものでしょう。

 









|

« 曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の2拳取 | トップページ | 曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の4八重垣 »

曾田本その2を読み解く」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の2拳取 | トップページ | 曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の4八重垣 »