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2019年3月27日 (水)

曽田本その2を読み解く8英信流居合の形8の6請流

曽田本その2を読み解く
8、英信流居合の形
8の6請流
大江先生
英信流居合の型
6本目
請流:(納刀、立姿)(大江先生独創のものなり、之れは秘書にはなし尚伝書口伝にもなし)
刀を腰に差したるまゝ、静に出で打太刀は刀を抜きつゝ左、右と踏み出し上段より正面を斬り、体を前に流す、仕太刀は左足を右足の側面に出し、刀を右頭上に上げ受け流し左足を踏み変え右足を左足に揃へて体を左へ向け打太刀の首を斬る、仕太刀は左足より左斜へ踏み、打太刀は左足より後へ踏み、退きて青眼となり次の本目に移る。
参考
大江先生
大森流居合
6番目
請け流し(足踏は三角形とす):(右斜向にてもよし)右向きとなりて正座し敵が頭上に切り込み来るのであるから右斜め横に左足を踏み出し中腰となりて刀尖を少し残して左膝に右黒星を付け抜き、右足を体の後に出すと同時に残りが刀尖を離れて右手を頭上の上に上げ、刀を顔面にて斜とし刀尖を下げて請け流し、右足を右横へ摺り踏みて左足に揃えへ、左斜向に上体を変へ前に屈し、刀は右手にて左斜の方向に敵の首を斬り下し、下す時左手を掛ける。血拭ひは、斬り下したる体勢の足踏みより左足を後方へ引き、右足は稍前方に屈し膝頭を前に出す、其膝上に刀峯を乗せ右手は逆手に刀柄を握り構へ、其儘静に刀を納む、刀を納むるとき刀を鞘に納めつゝ体を漸次下へ下し、刀の全く鞘に納まるや之と同時に左足の膝を板の間に着けるなり。
参考
大江先生
奥居合立業の部
18番目(立業の10番目)
受け流し:(進行中左足を右足の前に踏出し身を変して請流す)
左足を出す時、其左足を右斜に踏み出し、中腰となり、刀の柄元を左膝頭の下として、刀を抜き直に其手を頭上に上げ、刀を斜とし、体を左斜前より後へ捻る心持にて受け流し、左足を踏みしめ、右足を左足に揃へ、右拳を右肩上に頭上へ廻し下し、上体を稍や前に屈めると同時に真直に左斜を斬る、揃へたる足踏みより後へ引き、血拭ひ刀を納む。
参考
古伝神傳流秘書
抜刀心持之事
21本目
弛抜:前の如く歩行敵より先に打を体を少し開き弛して抜打に切る。
 大江先生は奥居合も独創されていますから恐らく、大森流の「請け流し」を基にして、奥居合立業の「受け流し」を組み立てたのではないでしょうか、其処から英信流居合の型の「請流」へと展開された様な気がします。
 古伝抜刀心持之事には「弛抜」の業が存在し、之は相手の打込みを体を躱して(開いて)抜打ちにする訳で刀を抜いて受け流すことはしないものです。
 是は、相懸かりに、相手が先に抜刀するや、真向上段から斬り込んで来る、我は左足を右足の前に斜め右に踏込み、刀を上に左肩を覆う様に抜き上げ、右足を左足のやや斜め前に踏込み体を右に開き、左足を右足後ろに摺り込むや、敵刀を弛し右片手で相手の首から肩へ抜打つ。
 或いは、左足を稍々左前に踏込み、刀を抜き上げ、相手が打ち込んで来るや、右足を左足の後方左に摺り込み、体を左に開くや相手の刀を外し抜き打つ。
 体を躱す方法はこの外に、幾つも有るでしょう、例えば右足前の時刀を上に抜き上げ、相手の打ち込みに左足を後ろに引き、右入身となって我が側面に相手刀を外し抜き打つ。
 左足前ならば、刀を抜き上げ乍ら右足を左足に引き着け、相手の切り込みを左足を後方に退いて右入身となって外すや、抜き打つ。
 古伝の弛抜を稽古する場合、相手の刀を外してから抜き打つよりも、これらの体裁きで相手の切り込んで来る柄口六寸に打込むべきでしょう。
参考
第21代福井聖山先生
無雙直伝英信流之形(平成3年発行の冊子)
第6本目
受流:双方納刀のまま静かに前進し、間に至るや打太刀は抜刀し上段より仕太刀の真向を斬下す。
註 打太刀は左手を鯉口に把りながら右足より前進し、左足を進めつつ柄に右手をかけるや右足を進めて刀を抜きかけ、次に左足にて抜きとりて上段となり右足を踏み込みて斬り下す。
仕太刀は右足、左足、右足と出で柄に手をかけるや左足を右足の右側に大きく踏出しながら刀を抜き、右足を左足の右後方に踏込み上体を左に披きながら打太刀の刀を受流す。
註 上体を剣先と共に左に廻しながら後に反らせ前額上に刀表を上にして斜に構え敵刀を摺落す。
 仕太刀は敵刀を受流すや諸手となり、右足を左足の位置に踏揃え(体を左斜に向ける)中腰にて打太刀の首に斬下す。次に元に復しつつ中段となり五歩後退す。(納刀せず)
 大江先生の「受け流し」を、忠実に復元されています。大先生の打太刀は受け流されて「体を前に流す」の文言が福井先生の受流に見られません。
 居合の真向打下しの稽古で「体を前に流す」は上体を俯けるもので忽ち、ダメ出しが出てしまいます。受流されると意識して打込むわけでは無いでしょうから、居合の真向打下しを受流されて体を前に流すでしょうか。やらせの稽古では役に立ちません。

 

 

 

 

 

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