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2019年4月 6日 (土)

曽田本その2を読み解く9英信流詰合之位9の9水月刀

曽田本その2を読み解く
9、英信流詰合之位
9の9水月刀
参考
古伝神傳流秘書
詰合
9本目
水月:相手高山に構へ待所へ我も高山にかまへ行て相手の面に突付る相手払ふを体を替し打込み勝
曽田本その2
業附口伝
英信流詰合之位
9本目
水月刀:是も同じく立合て真向へかむり相掛りにても敵待かけても不苦。我真向へかむりてスカスカと行場合にて太刀の切先を敵の眉間へ突き込む様に突く也、其時敵すぐに八相に払ふ其時すぐにかむり敵の面へ切込み勝也。互に五歩退り血振納刀以下同じ。
参考
曽田本その1
英信流太刀打之位
業附口伝
9本目
水月刀:(仕中段打ハ相)是も相掛りにても敵待かけても不苦、敵の眉間へ我太刀の切尖を指付けスカスカと行也敵我太刀を八相にかけてなぐる也、其時我すぐにかむりて後を勝也。
 古伝は9本目水月、業附口伝の詰合之位では水月刀となります。業名変更が行われた様です。
 古伝は打が上段に構え待つ処へ、仕が歩み行き間境で切先を下げて打の面に突き付ける、打が「払ふを体を替し打込み勝」の文章を如何に読み解くかがポイントでしょう。
 業附口伝は相掛りでも打が上段に構え待っても良いと云っています。
 スカスカと歩み行き間境で切先を下げ打の眉間に突き込むと、打は「すぐに八相に払ふ其時すぐにかむり敵の面へ切込」と同じ様に見えるのですが、ここは、参考に上げた業附口伝の太刀打之位9本目水月刀では「敵我太刀を八相にかけてなぐるなり」と刀を払って来るのが業附口伝の仕方かも知れません。
 此の業を第21代福井聖山先生は無雙直伝英信流之形詰合之位水月刀では「突出したる刀を八相に払われたる瞬間直ちに刀を冠り」とされています。
 仕は、突き込んだ刀を八相に払われるに従って振り冠るか、払われる瞬間に刀を振り上げて冠るかでしょう。「請け・冠り・打つ」、「外し・冠り・打つ」でしょう。
 古伝も、抜けだらけの文章から同様に演じても間違いとは言えないでしょう。然し、同様に古伝太刀打之事6本目水月刀では「・・面へ突付て行を打太刀八相に払ふ処を外して上へ勝つ」と云って、刀で受けてはいません。「外し・冠り・打つ」となります。
 そこで何故古伝は「水月」であって「水月刀」では無いのでしょう。業名から推察するのはいささか理に反するのですが、刀を中心に考えない極意がある筈です、それは「柄口六寸の勝」を思い出します。
 古伝は打が、仕を充分引き付け突き込まんとする仕の左小手に八相に切り込む、仕は「体を替し打込み勝」、「仕は外した時に打の小手を切った時」の一拍子を想い描きます。
第19代福井春政先生直伝の嶋専吉先生の無雙直傳英信流居合術形乾より
詰合之位
9本目
水月刀:姿勢及構へ 仕太刀、打太刀立姿勢、相上段(この場合も打太刀は後退せず原位に留るも可なり)
業、立合て右上段に冠り相掛りにて進み中途仕太刀は幾分刀を下げ間合いに至りて打太刀の眉間に突込む様に刺突す、打太刀之を八相に払ふ。仕太刀隙かさず左の足を稍々左方に踏み体を軽く左に転はして振冠り、右足を一歩踏み込み打太刀の面を打つ。(此場合体を左に開き上段に振冠りたるまゝ残心を示す様式もり)刀を合せ双方五歩退り血振納刀。
左側が水月刀
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