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2019年4月16日 (火)

曽田本その2を読み解く10英信流太刀打之位10の8独妙剣

曽田本その2を読み解く
10、英信流太刀打之位
10の8独妙剣
参考
曽田本その1
古伝神傳流秘書
太刀打之事
8本目
絶妙剣:高山にかまへ行て打込み打太刀より亦打込を請て相手の面へ摺り込み相手肩へ取る
(請くる時は切先に手をそへ頭の上にて十文字に請け留むるあり)
曽田本その2
英信流太刀打之位
8本目
独妙剣:(仕打八相)是も同じく抜也、敵待かけても相がかりにても不苦、八相にかたぎてスカスカと行場合にて打込也、其時敵十文字に請て又我が真向へ打込也、其時我又本の侭にて請け面へ摺り込み勝也
(山川先生には絶妙剣とあり)
(我請たる時は左手を刀峯に当て次に摺り込み勝也)
五歩退き納刀次に移る
 前回に解説していますが、古伝神傳流秘書の8本目は絶妙剣、業付口伝は8本目が独妙剣です。
 業は細部はともかく、仕が打に討ち込み打は其れを請ける、次に打が打ち込んで来るのでそれを十文字に請け打の面へ摺り込み勝。そんな業で同じ業が業名を取り違えられて伝承したと云うわけです。
 第16代五藤正亮先生に正しく古伝神傳流秘書が引き継がれて居れば恐らくこの様な取り違えは無かったでしょう。口伝口授に依る間違いとも言えます。それを曽田先生の実兄土居亀江先生は曽田先生に口授したわけです。
 業名に特に拘る絶妙と独妙の様ですから、業付口伝は8本目が独妙剣と覚えておけば江戸後期から明治の組太刀と知れるでしょう。
 古伝は上段に構え、業付口伝は八相です。
 相掛りに仕が上段から右足を踏み込み真向に打込、打も右足を踏み込み八相に請けるや右肩から廻して上段に冠リ、仕の真向に足を踏み替え打込む、仕は切先に手を添え足を踏み替え十文字に請け、左足を摺り込んで打の刀を摺り込み打の面へ付ける、打は一歩退き刀を左肩に取る。
 業附口伝は双方八相に構え相掛に歩行き、仕が八相から振り冠って打の真向に打込む、打は八相に請け、右肩から刀を廻し振り冠って、足を踏み替え仕の真向に打込む、仕は其の位置で右足前の侭、切先に手を添え十文字に請け左足を踏み込んで打の刀を摺り落し面へ付ける。
 仕の足裁きを替えてあります。
第19代福井春政直伝
嶋専吉先生無雙直伝英信流居合術形乾
太刀打之位
8本目
独妙剣:姿勢及び構へ、仕太刀、打太刀共に八相立姿
業、互にスカスカと進み間合ひにて仕太刀は打太刀の面に打下すを打太刀十文字に請止む。
 次で打太刀体を前に進め(足を替ふることなく)仕太刀の真向に打込み来るを仕太刀は左手を刀の棟に添へ(刃を上に、棟を拇指(内側)と他(外側)との間に請けて)体を後ろに退きて(足を替へず)頭上十文字に請止め。
 更に左足を一歩踏み出し摺り込みて打太刀の喉に刺突を行ふ姿勢となる(此場合打太刀は依然足を替へずに唯々上体を少しく後方に退く、従て打太刀の右膝と仕太刀の左膝と相向ふことゝなるなり)刀を合はせ互に五歩退き血振ひ納刀。
 打の打込みで、打が踏み込んで打ち込めば左足前、気勢が強ければ仕は退きつつ請ける。
 打が足を踏み替え其体の位置で打ち込めば、仕も足を踏み替え請ける。
 打が足踏みを替えずに打ち込めば、仕もその足踏みで請ける。
 どれが良いかは、状況次第でしょう。
 それよりは、打の打込みに仕は左手を刀に添えて十文字受けする、其の左手の添え方が気になります。
 拇指を内側他指は外側、拇指と人差し指の股に棟を乗せるように指導する、または絵や写真が横行しています。
 この添え手は、拇指は内側ですが他の指は稍々外向けで人差し指の付け根から小指下の膨らみに棟を乗せる下から支える様な手の内にすべきでしょう。
 更に十文字受けは、請けてどっこいしょと摺り落さずに、請けた瞬間に打の刀は摺り落ち、仕の切先は打の面に付けられる運剣を学ぶものでしょう。

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