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2019年4月14日 (日)

曽田本その2を読み解く10英信流太刀打之位10の6水月刀

曽田本その2を読み解く
10、英信流太刀打之位
10の6水月刀
参考
曽田本その1
古伝神傳流秘書
太刀打之事
6本目
水月刀:相手高山或は肩遣方切先を相手の面へ突付て行を打太刀八相へ払ふ処を外して勝或は其侭随て面へ打込み勝も有り
曽田本その2
英信流太刀打之位
業附口伝
6本目
水月刀:(仕中段、打八相)(詰合の水月刀に□同じ)是も相懸りにても敵待かけても不苦、敵の眉間へ我太刀の切尖を指付てスカスカと行也、敵我太刀を八相にかけてなぐる也其の時我すぐにかむりて後を勝也
参考
業附口伝
詰合之位
9本目
水月刀:(相上段)是も同じく立合て真向へかむり相掛りにても敵待かけても不苦。我真向へかむりてスカスカと行場合にて太刀の切先を敵の眉間へ突き込む様に突く也、其時敵すぐに八相に払ふ其時すぐにかむり敵の面へ切込み勝也、互に五歩退り血振納刀以下同上
 古伝も業附口伝も双方の構えに違いがあっても、仕が打の面へ切先を突き付けるを、打が八相に払って来る。
 古伝は、打が払って来るのを「外して勝」のですが、業附口伝は打が「八相にかけてなぐる」のですから、仕は太刀を払われて、払われるに随って右肩から振り冠って真向に打込み勝のでしょう。此の事は古伝の「或は其侭随て面へ打込み勝も有り」の状況でしょう。
 業附口伝詰合之位の6本目水月刀は「敵すぐに八相に払ふその時すぐにかむり敵の面へ切込み勝」是は払われたのか、外したのか不明瞭です。
 古伝の「打太刀八相に払ふ処を外して勝」を稽古して見ましょう。此の場合は面に突きつけた我が太刀を敵が払う、あるいは我が左小手を払う、何れも、、仕は、突き付けた状態で打が打ち込んで来るぎりぎりまで待ってひょいと柄手を上に上げ、打の払い損ねた柄手に打込む。柄口六寸の極意業が出来れば最高でしょう。
第19代福井春政先生直伝
嶋専吉先生無雙直伝英信流居合術形乾
太刀打之位
6本目
水月刀:姿勢及び構へ、仕太刀中段、打太刀八相、共に立姿勢
業、立合ひ相掛りにて進み仕太刀は(打太刀の眉間に剣尖を擬しつゝスカスカと前進)間合いにて一歩踏出して打太刀の眉間を突く、打太刀は八相より、その刺突し来る仕太刀の刀を打払ふ、このとき仕太刀は左足を左方に踏み開き更に右足を進め打太刀の面に打下す。(打太刀に払わるゝや「仕太刀直に冠りて後を後を勝つなり」とせるもあり、此場合仕太刀は刀を払はるゝや左足を左方に踏み開き右足を一歩踏出して振冠り残心を示す姿勢となる)。
 刀を合せ五歩後退し血振、納刀。
 「仕太刀直に冠りて後を勝つなり」は業附口伝の文言です。
 八相に太刀を払われるのですから、払われるに随って、左に踏み開き右肩から振り冠って右足を踏み込み残心。
 この業を演じるのを見ていますと、だいたいこんな処です。古伝の「八相に払ふ処を外して」はお目にかかれません。
 仕の突き込む様に誘う小手は、打にとって充分狙える位置にあるのにわざわざ刀を払ってしまうわけです。刀を払うのは小手を斬るより遠間ですから、十分外せます。小手に切り込んできた場合も八相に切って来るので充分引き付けて柄手を上に上げて外せます。外すと同時に相手の小手を斬れるはずです。失伝した「柄口六寸」の極意業でしょう。

 

 

 

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