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2019年6月28日 (金)

曽田本その2を読み解く20スクラップ無雙直傳英信流居合術20の5居合術業書奥居合立業之部3惣捲り

曽田本その2を読み解く
20、スクラップ無雙直傳英信流居合術
20の5居合術業書
奥居合立業之部3惣捲り

 正面に進みつゝ例に依りて鯉口を切り右手を柄に掛け右足の出ると同時に刀を引き抜きて、右足を左足に引き付けつゝ双手上段にとり右足を踏込みて敵の左面に切り付けると同時に左足を右足に引き付け更に右足を踏込み刀を返して肩に斬りつけ尚(切り付けたる時左足を右足に引付ける事以下同じ)右足を踏み込て胴に切込み、右足を更に出して腰を低めて腰を左より一文字に払ひ、直に上段に大きく振冠りて正面を割付け刀を開きて納める事前に同じ。

 大江先生の剣道手ほどきによる惣捲り:「(進行中面、肩、胴、腰を斬る)右足を少し出して、刀を抜き、其足を左足に引き寄せ、右手を頭上へ廻し、右肩上に取り、左手を掛け稍や中腰にて(右足より左足と追足にて)敵の左面を斬り、直に左肩上に刀を取り、追足にて敵の右肩を斬り、再び右肩上段となりて、敵の左胴を斬り、再び左肩上段となり右足を踏み開き敵の右腰を目懸け刀を大きく廻し体を中腰となして敵の右腰を斬り、中腰のまゝにて上段より正面を斬る、(左面斬り込みより終りの真面に斬ることは一連として早きを良しとす)。」

 大江先生と河野先生の動作比較をすれば、右足を踏出して斬り左足を右足に引き付ける追い足捌きは同じでしょう。河野先生は、竹刀剣道の統一理論に依り一旦上段に振り冠ってから右肩上から左面、又上段に振り冠ってから左肩上から右肩と云う様な運剣動作をしています。
 大江先生は、右肩上から左面、左肩上から右肩、右肩上から左胴と云う古流の運剣をしています。
 大正7年の剣道手ほどきから15年程時代が進むと、八相の構えから直接斬り込む運剣は消されて、一旦上段に振り冠ってから八相に構え直して八相に斬る可笑しな運剣が蔓延した様です。

 河野先生の動作で、説明されていなかった「右手を柄に掛け右足の出ると同時に刀を引き抜きて、右足を左足に引き付けつゝ双手上段にとり右足を踏込みて敵の左面に切り付ける」は、昭和13年1938年の「無雙直伝英信流居合道」では「右手を柄にかけるや右足の出ると同時に刀を水平に前に抜き、(刃を上にして刀先八寸位い迄)右足を左足に引き付けつゝ、刀を斜に高く頭部より左肩を囲む様にして抜き払ひ乍ら敵刀を摺り落すや、(敵刀を外すも同意也)双手上段になり、右足を踏み込み敵の左面に斬り付ける」とされています。

 古伝神傳流秘書抜刀心持之事には「惣捲り」という業名の手附は無く五方切があります、:歩み行内抜て左の肩へ取り切又左より切又右より切又左より切段々切下げ其侭上へ冠り打込也」

 細川先生系統の梅本三男先生の居合兵法無雙神伝抜刀術奥居合之部五方斬:「(前方に立って居る者を斬る)鯉口を切り左足踏出し、右手を柄に掛け右足踏出す同時に刀を引抜き刀尖を左後へ突込み、頭上より右肩へ執り対手の左大袈裟に斬込み、其刀を右上より振返へし頭上より左肩に執り対手の右袈裟に斬込み、又、其刀を左上より振返へして右腕外へ執り、腰を低めて対手の左腰より横一文字に斬込み、甲手を返へして左腕外へ執り、更に腰を下げ対手の向脛を横に払ひ腰を伸ばしつつ諸手上段に振冠り(真向幹(乾竹の誤植)竹割に)斬下し刀を開き納め終る。」

 夫々古伝の業手附を個性豊かに演じている様です。

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