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2019年6月16日 (日)

曾田本その2を読み解く20スクラップ無雙直傳英信流居合術20の5居合術業書立膝ノ部9滝落

曾田本その2を読み解く
20、スクラップ無雙直傳英信流居合術
20の5居合術業書
立膝ノ部9瀧落

 正面より後向きに立膝に座し、左手にて鯉口を握りたるまゝ立上ると同時に左足を左斜後に退て鐺を引き付け顔は左に振向きて、(後の敵が刀の鐺を取るを鞘を、こねて、其手を振ほどく)左足を右足の前に踏出すと同時に柄を胸の附近に取り鐺を振りはなすや右足を前に踏み出し、刀を抜くと同時に左に振返り刀先の棟を胸部に當て後に振向くや右手を延して突込み、直に右足を踏み越しつゝ刀を双手上段に振り冠り左膝をつくと同時に斬下し刀を開き納め終る。

 大江先生の剣道手ほどきによる長谷川流居合 後身の部 瀧落:後を向き、徐に立ちて左足を後へ、一歩引き鞘を握りたる左手を其儘膝下真直に下げ、鐺を上げ後方を顧み、右手を膝上に置き同体にて左足を出し、右手を柄に掛け胸に当て右足を前に進むと同時に抜き、刀峯を胸部に当て、同体の儘左へ転旋して、體を後向け左足を前となし、其体の儘胸に当てたる刀を右手を伸ばし刀は刃を右横に平として突き左足を前となし、其体の儘胸に当てたる刀を右手を伸ばし刀は刃を右横平として突き左足を出しつゝ上段に取り、左膝を着き座しつゝ頭上を斬る、血拭ひ刀を納む。

 古伝神傳流秘書英信流居合之事瀧落:「刀の鞘と共に左の足を一拍子に出して抜て後を突きすぐに右の足を踏込み打込開納める此の事は後よりこじりをおっ取りたる心也故に抜時こじりを以て当てる心持有り。」

 此の業のポイントは、敵に鐺を握られて、刀を抜かせないようにされるのを、振りもぐ技の良し悪しに極まります。或は鐺を掴ませない心得を身に着ける事でしょう。

 鐺を取られた場合の対処法は古伝大小立詰の一本目袖摺返、五本目蜻蛉返、六本目乱曲に応じる手附が述べられています。中山博道先生は「日本剣道と西洋剣技」昭和12年1937年で:「後方より武器を掴まれた場合、これを外づすには、左、右と順次に対手の逆を行か、同時にこれを払ひ外すかの二種あるが、この外すといふことは非常に困難な業で、沢山ある抜刀術各流にも、その例はまことに少ない」と難しいよと云っています。

 大江先生、河野先生共に敵に後ろより鐺を掴まれ之を振り捥いで刺突しています。

 穂岐山先生の直弟子野村條吉先生は:「・・後より鐺を取りに来る敵に対し、徐ろに立ちて左足を一歩後へ引き、鞘を握りたる左手を下げて、鐺を急に上げて之を避け・・」

 中山博道先生は太田龍峰先生の居合読本昭和9年1934年による瀧落から:「意義-敵が我が鐺を握ろうとするにを、之を避けて立ち上ったが、尚ほ追い迫るを以て再び之を避け、遂に抜刀して振り向きつゝ敵を突き刺し、尚ほ追撃する業である。」

 河野先生の無雙直傳英信流居合道昭和13年1938年による瀧落:「吾が後に坐す敵が、吾が鐺を握りたるを其の拳をもぎとりて敵の胸元を刺突し、倒るゝ所を更に真向より斬り付けて勝つの意なり。」

 古伝は:「此の事は後よりこじりをおっ取たる心也」と鐺を掴まれた場合の想定になって居ます。大小立詰に鐺を取られた場合の教えが三本ある様に、あり得る攻防であったのでしょう。

 

 

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