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2019年7月15日 (月)

曽田本その2を読み解く22スクラップ居合の疑義につきての解説22の4腕と刀の角度

曽田本その2を読み解く
22、スクラップ居合の疑義につきての解説
22の4腕と刀の角度は九十度にて可なるや

 答、第二項に説明の通り、約三十度位広角となすを可と致し候、之又然らざる時は引切の気味となり、且充分刀尖に気勢籠らざるものに御座候。

 第二項の抜粋
 「右拳の位置は、左右の肩を結ぶ線上より拳の位置に於て約六七寸位ひ前方に出づるを可と致し候、拳を其の線上に置く時は所謂引き切りの気味と相成り面白からず、拳を少し前方に出し従て腕と刀との角度は九十度よりも約三十度位ひ鈍角に広く開きて握りしめると同時に、少し刀を前に出す心持肝要に御座候・・」

 抜き付けの際、大きく引き切り左右の肩の線上まで引き切ると切先を正面に向ければ腕と刀は九十度になります。それでは引き切ることになって面白くないと云うのです。
 そこで、左右の肩を結ぶ線上から右拳を六七寸前方へ出した位置で止めろと云うのです。丁度踏み出した右足の膝の線上となる筈です。其の位置で切先が正面に向いて居れば、百二十度位の広角になると云うのです。

 河野先生の大日本居合道図譜の正座の部前の抜き付け:「斬り付ける時は剣先にて敵を逃さじと追い込む気勢を以って小指、無名指をぐっと強く握り締め、拇指の基部にて押し、拳を折らずに十分握り鎺元が右膝の線上にある程に剣先を出す。」
 22代の解説は、「即ち、斬り付けたる時、剣先は己が進行方向の中央線と平行にあり、右拳は正中線に対し右45度位の位置にある様に実施する」とされています。
 河野先生のこの質問は二項を充分理解出来なかった為でしょう。それは戦前戦後の土佐の居合の抜き付けの多くが左右の肩の線上近くまで大きく引き切る人がいたことに由来すると思われます。

 居合しか知らない現代居合人は、抜き付け、打ち下し共に業の途中にあるもので其処に居付かないと云う考えに乏しいものです。それを良しとする指導者も多く、力任せに矢鱈早い抜き付けをさせたり、両肩が盛り上がる程の打込みをさせたりしています。そうかと思うと力ないヘロヘロ抜付けなのにそこに居付いてしかとしています。どちらも対敵意識の乏しいもので武的演舞の域を越えられません。

 

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