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2019年7月 5日 (金)

曽田本その2を読み解く20スクラップ無雙直傳英信流居合術20の5居合術業書奥居合立業之部10受流

曽田本その2を読み解く
20、スクラップ無雙直傳英信流居合術
2の5居合術業書
奥居合立業の部10受流

 正面に向ひて進みつゝ、静かに鯉口を切り正面より打ち来る敵刀を受流すために、直ちに柄に右手を掛け同時に左足を右方(正面に向ひ90右に)に踏込て刀を頭上より左肩先に抜き取りて敵刀を我が刀の表にて受流し、更に右足を左足の後方に開き刀を頭上に振り冠りて右足を左足に踏み揃へ両足を左方に(其位置にて)揃へ、(両爪先が左斜に向く)同時に双手上段にて真向に割付け刀を開き血振り納刀する事前に同じ。

 大江先生の剣道手ほどきより受流:「(進行中左足を右足の前に踏出し身を変して請流す)左足を出すとき、其左足を右斜に踏み出し、中腰となり、刀の柄元を左膝頭の下として、刀を抜き直に其の手を頭上に上げ、刀を斜とし、体を左斜前より後へ捻る心持にて受け流し、左足を踏みしめ、右足を左足に揃へ、右拳を右肩上に頭上へ廻し下し、上体を稍や前に屈めると同時に真直に左斜を斬る、揃へたる足踏みより左足を後へ引き、血拭ひ刀を納む。

 細川義昌系統の梅本三男先生に依る居合兵法無雙神傳抜刀術には奥居合に受流の業はありません。大江先生は大森流の流刀を奥居合立業に改変したか、古伝神傳流秘書抜刀心持にある弛抜を受流に改変したのでしょう。
 古伝神傳流秘書抜刀心持之事弛抜:「前の如く歩み行敵より先に打を体を少し開き弛して抜打に切也」

 河野先生の奥居合立業之部受流は、進行中敵が切って来るので、左足を右足前方右に踏み込み体を左入身になって刀を抜き表鎬で受け流しています。特に身を捻ると云うより刀の切先を下げて摺り落す様に思えてしまいます。
 大江先生は、請ける・体を捻る・流す・反るの順番が読み取れます。河野先生、右足を右に踏み上段に振り冠りつつ受け流した敵に左足を向け、右足を左足に引き付け双手上段から真向に斬り下す。

 此処で河野先生の納刀では大森流の流刀、正座之部の請流の血振り納刀をするようには書かれていません。足捌きも無く「刀を開き血振り納刀する」で終わっています。その後の無雙直傳英信流居合道では受け流しの動作に変化は見られませんが「左足を後に退き血振い納刀す」とされ「注意-正座の受流と大体同要領を以て行ふなり」としています。

 奥居合として請け流しを稽古するならば、古伝神傳流秘書抜刀心持之事弛抜(ゆるみぬき、はずしぬき 読みは不明)を稽古する方が楽しいものです。それも設対者を設けて、打ち込んでもらい、相手の打込みをぎりぎりまで待って躱して打込む、刀で請けて流す様な事はしないことでしょう。
 相手も抜刀心持にある抜打を演じてもらうのです。抜打:「歩み行中に抜打に切敵を先に打心也」
 この抜打は細川先生系統梅本三男先生の居合兵法無雙神伝抜刀術抜打:「(出合頭に斬る)正面へ歩み往きつつ、鯉口を切り右手を柄へ掛けるなり、右足踏込み、出合頭に(正面へ)抜打に斬付け、左足を右前足に踏揃へると同時に刀を納め終る」この手附からは、右足を踏み込んでいますから片手抜打が妥当でしょう。諸手真向打ならば左足を踏み込みつつ刀を上に抜き上げ諸手上段となるや右足を踏み込み真向に斬り付ける。

 請ける仕太刀は、片手抜打ちならば左足を右足右前に踏みつつ刀を抜き出し、敵が片手打ちに抜き付けて来るのを、踏み出した左足を後方に退くや刀を上に左肩を覆う様に抜き上げ、諸手になるや右足を右前に踏み込み 体を右に躱しつつ斬り下す。斬り込む部位は本来打太刀の拳でしょう。

 奥居合を稽古するのに、居業を立業に変えるだけの稽古ならば、初期の段階で稽古させておくべきものです。

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