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2019年7月 9日 (火)

曽田本その2を読み解く20スクラップ居合之流派及始祖

曽田本その2を読み解く
21、居合之流派及始祖

英信流  長谷川主税助英信
大森流  林崎甚助重信(大森六郎左衛門 曽田メモ)
田宮流  田宮平兵衛業正
一宮流  一宮左太夫照信
一傳流  丸目主水正
関口流  関口八郎右衛門氏心
上泉流  上泉権右衛門秀信
柔新心流 久瀬猪左衛門定勝
水野流  水野新五左衛門重治
新田宮流 和田平助正勝
真影山流 影山善賀清重
化顕流  那須五左衛門家次
制剛流  梶原源左衛門直景
 其他 力信流、柳剛流、新陰流、鞍馬流、等剣道の一派に依り生まれたる諸流あり。

 この居合之流派及始祖のスクラップも何処から斬り抜いたのか、誰がいつ書いたものなのか判りません、無雙直傳英信流居合術の最終13暇乞に続けて書き込まれていますから、河野百錬先生のものかも知れませんし、河野百錬先生がどこかから持ってきたのかも知れません。
 この頃、河野先生の著述にある居合関係の事は、何処かで読んだものや、受け売り、自分で思い込んだものなどが羅列されて、知識欲旺盛な頃だったと思われます。
 曽田先生の書かれたものでは無いのは大森流のところでダメ出ししていますからそれとわかります。
 流派や始祖を知ってもその居合の根元が不明となって、それらを知りたくとも目録が出て来る事すら無さそうです。ましてその流の業と心を伝える真の伝承者が現存する流派は幾つあるのでしょう。
 曽田本の様な伝書の写しでも残っていればいいのですが難しいでしょう。土佐の居合ですら「古伝には興味がない」と云った怠け者が、踊りまがいの形を演じる時代です。
 河野先生の無雙直傳英信流居合兵法叢書ですら見た事も読んだことも、ましてその業技法の解説や指導すら受けた事が無い人がほとんどです。何年か前のことですが、夢想神傳流の木村栄寿先生の「林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流伝書集及び業手付解説」昭和57年1982年発行、昭和63年1988年再版が世に出ている事を知っていても「あれは夢想神傳流の史料だと思って読みもしなかった」と言う無双直伝英信流の方がおられました。木村先生の意図か、夢想神傳流を戦後に起された居合では無く遠い昔からある様に思わせぶりの題名だったり、目次にも工夫があったりして単なる興味本位の方にはその様に受け取られてしまったのでしょう。
 河野先生の無雙直傳英信流居合兵法叢書は昭和30年1955年に発行され、更に昭和38年1963年に再版されていますが非売品であった事と、大江居合全盛期で手に入れられた方も高齢でこれを研究する意欲が乏しかったのでしょう。今では原本は何冊残っている事でしょう。限られた図書館でしかお目にかかれない、忘れられた貴重な資料です。原文の儘ですが読めば意味が通じ大江居合を齧った方ならば動作も演じる事も可能です。
 古伝は日本の武道文化そのものです、それを今に伝える事はその業技法の奥にある心だろうと思います。時期が来たから昇段した、金を払って手に入れた段位などに何の意味があるのでしょう。
 連盟などの昇段審査で昇段した方が「自流の免許皆伝より価値がある」と云う幻に惹かれて、多くの人が連盟段位を求め自流の段位や免許皆伝を蔑ろにしています。
 連盟の審査では自流の業技法も心持ちも知らない他流の人がどのように審査できるのでしょう。其の為に連盟の制定した居合を中心に稽古を重ね、統一した業技法を演じて審査を受けています。当然連盟では制定した居合の業技法の数々を講習会を何回も開き更に詳細に統一してしまいます。

 流派の始祖が書き残された伝書を容易に読むことが出来ればどんなに素晴らしい事かと思うばかりです。

 宮本武蔵の五輪書や兵法35箇条、柳生宗矩の兵法家伝書も剣術志願の人以外にも、海外でも親しく読まれ人生の参考にも供されて読み継がれている事を見ても、武術は只の棒振り人殺しの手段では無いことを語っています。
 現存する伝書も多くは目録程度のもので、其の流の業名が書きならべられているものばかりで今では何の役にも立たない唯の古文書です。それすらボロボロの反故として捨てされる悲しい時代です。
 先日ある無双直伝英信流の九段の方が「真剣で居合をやってきたが、この日本刀は高額を払って手に入れた、私が存命中はいいのだが、我が子達はそんなものは、遺品として残さないでほしい」と言われたと云う。
 日本刀は江戸時代初期のものや現代もの、家伝や自ら購入したものなどあるのですが、商品価値は商売人に任せるとして、この世に生を受けて限られた人生を思えば、是等を一時預かりしていると思うばかりです。
 そういえば断捨離と称して持っていたもので使わなくなったものをゴミとして捨て去るのではなく、欲しいと云う人に譲る仕組みは昔からあるのです、大事に使って「おふる」の流通に出すべきでしょうね。
 
 
 

 

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