« 曽田本その2を読み解く23スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形23の3業書5鍔留 | トップページ | 曽田本その2を読み解く23スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形23の3業書7真方 »

2019年7月29日 (月)

曽田本その2を読み解く23スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形23の3業書6請流

曽田本その2を読み解く
23、スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形
23の3業書
6、請流

 刀を腰に差したるまゝ静かに出で、打太刀は刀を抜きつゝ左足、右足を(と)踏み出し上段より正面を斬り体を前に流す、仕太刀は左足を右足の側面に出し刀を右頭上に上げ受け流し、左足を踏み替え右足を左足に向け打太刀の首を斬る、仕太刀は左足を左り斜に踏み、打太刀は左足より後へ踏み、退きて青眼になり次に移る。

 この請流しは古伝神傳秘書の太刀打之事には同じものはありません。大江先生の独創でしょう。河野先生のスクラップと大江先生の剣道手ほどきとの違いは赤字の部分位です。「左足を踏み変へ右足を左足に揃へて体を左へ向け打太刀の首を斬る」

 大江先生の奥居合立業の受け流しがこの組太刀の請流の元になって居るはずです。:奥居合立業の部受け流し:「(進行中左足を右足の前に踏出し身を変して請流す)左足を出すとき、其左足を右斜に踏み出し、中腰となり、刀の柄元を左膝頭の下として、刀を抜き直に其手を頭上に上げ、刀を斜とし、体を左斜め前より後へ捻る心持にて受け流し、左足を踏みしめ、右足を左足に揃へ、右拳を右肩上に頭上へ廻し下し、上体を稍や前に屈めると同時に真直に左斜を斬る、・・」
 大江先生の奥居合立業の受け流しの動作が英信流居合形には見られません。この奥居合の受け流しで、「刀の柄元を左膝頭の下として」の動作は何を意味するのか分かりません、理屈をつけて見ても意味があるものでは無さそうです。組太刀にない「体を左斜め前より後へ捻る心持ちにて受け流し」の部分は組太刀では簡単に「・・・刀を右頭上に上げ受け流し」です。大袈裟に反り身になって身を捻じる動作の有効性は感じられません。仮想的相手の演武はともすると派手な動きを作り出すのですが、受け流しは敵の打ち下す刀と請け太刀の角度や拍子が大切で、力任せにガチンと受けたのでは軽く受け流すことはできません。
 大きく反って体を捻じって受け流すならば「右拳を右肩上に頭上へ廻し下す」意識は不要でしょう。次いでですが、大江先生の組太刀は打太刀は斬り込んで外されたり、刺突の時「体を前に流す」動作を要求しています。仕太刀の斬り込みを容易にする打太刀の配慮かも知れませんが、居合の稽古では、斬り込んでも体を前に流す事は許されません、稽古の動作と異なる動作は無駄であり組太刀の緊迫感を著しく欠き品位を落とすばかりです。
 大日本居合道図譜の受流でも「・・仕の真向に斬り下すを、仕太刀は右足を左足の右後方に踏み込みつゝ上体を左に披き乍ら(上体を剣先と共に左に廻し乍ら後ろに反らせ敵刀を摺り落す)打太刀の刀を受流す。・・」と文章上はなって居ますが写真は体を開きながら摺り落す様で、悪く言えば刀の鍔元で受けるのではなく物打近くで請ける「逃げ流し」に近い動作でしょう。

|

« 曽田本その2を読み解く23スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形23の3業書5鍔留 | トップページ | 曽田本その2を読み解く23スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形23の3業書7真方 »

曾田本その2を読み解く」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 曽田本その2を読み解く23スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形23の3業書5鍔留 | トップページ | 曽田本その2を読み解く23スクラップ無雙直傳英信流居合術英信流居合形23の3業書7真方 »