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2019年8月23日 (金)

曽田本その2を読み解く26スクラップ小学校に於ける剣道教育の動向と其使命26の1

曽田本その2を読み解く
26、スクラップ小学校に於ける剣道教育の動向と其使命
高知市江ノ口小学校上田蔵刑
26の1時局

 時局は我国教育内容の一大革新を促進せんとしています、しかして小学校に剣道を課することもその中において相当だいなる改新の道であります。時代の要求は茲に真日本人を作ることであらねばならぬ。真日本人とは世界の中で生きる日本人である。如何なる困苦に遭遇するとも、天壌と共に窮りなき皇運を翼賛し奉るところの真日本人的精神を持ち更に不倒の身体を持つ日本人なのである。
 剣道は斯る心身を鍛錬するうえに最も価値ありとする思潮が起り今や時局の波に並行して長足の発展を遂げ、遂に小学校における剣道教育が具現せんとしているのであります。聞く所によれば文部省においてはこの4月より準正科として武道の中、まづ剣道を課し五年以上の男子に木剣による基本剣道を戸外において実施するといふ。素手に中央は勿論遠く、台湾、北海道においても、正科同前に実施せる都市は枚挙に暇ない。若しこの4月より実施の公布を見ないにしてもたゞそれは時期の問題であって余り遠くはない、この機運に向かったのは、一に全国的に小学校が自発的に実施したる結果である。
 しかるにわが土佐の現状をながめたとき、余りにも不振であるのに驚き遺憾に堪えぬ者であります。一般剣道は勿論であるが、小学校剣道の不振は将に全国第一でないかと思ふ。

 何がそうさせたか、その原因を探ねると指を屈する程あるが、それについてはここに適確に申し述べることを避けたい。たゞ土佐人には適しないから不振になったのだといふことは絶対にない、土佐人の尚武的の気象は全国に響いている。維新の大業の底を流れる力は我等の先輩がやったのではないか。吾々の精神には土佐人の血が流れているはずだ。要はその人を得ないからである。指導者が少い上に一般の理解がないといふのはではないが、まだその域に達していないといふことゝ、為政者の奨励に乏しいため三拍子揃って不振を極めたものであると考へるは全然誤れる見方ではないと思ふ。
 しかるに時代の流は、こばむことは出来ない。本県においても今正に澎湃として湧き起って来たのである。
 私はこの機会に本県小学校剣道が発達普及せねば、もう駄目だと思ふ。先ず目醒めよ、小学校においてその実際に従事するものよ。
 以下小学校剣道教育の使命を述べるに先立ち武道と国力の消長、剣道とニッポン精神等について順次申し述べたいと思います。

 小学校に剣道を正科にしようという事ですが、現代でも平成になって剣道などの武道を教育に取り入れて行く動きが行われています。日本の伝統文化の継承を表にしていますが、何が本来の目的なのかよくわかりません。
 武道でなくとも身心を鍛えるとか、集団意識を持つとか幾らでも方法はあるものです。武道の傾向は縦社会を作り上位者によるパワハラを助長する悪習が蔓延しています。日本の官僚もその中にあるもので上意下達ばかりがはびこっても戦前に戻ってしまいます。
 この土佐での小学校への剣道教育導入の仕組みが遅れた事への嘆きを江ノ口校長は述べています。何故取り入れなければならないのかは時局であるとの二文字です。もう少し読み進んでみましょう。

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