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2019年9月22日 (日)

曽田本その2を読み解く40居合術根元之巻40の3

曽田本その2を読み解く
40、居合術根元之巻
大江正路先生より鈴江吉重先生に伝授したる伝書の写なり
40の3

天真正
林明神
林崎神助重信
田宮兵兵衛業正
長野無楽入道槿露斎
百々軍兵衛光重
蟻川正左衛門宗績
万野團右衛門尉信定
長谷川主税助英信
荒井勢哲清信
林六太夫守政
林安太夫政詡
大黒元右衛門清勝
林益之丞政誠
依田萬蔵敬勝
林弥太夫政敬
谷村亀之丞自雄
五藤正亮
無双直傳英信流居合術17代目
大江正路蘆洲
大正10年7月吉日
鈴江吉重 殿

*
 天真正の冠を被った剣術の流派には天真正伝香取神道流が有ります。大江先生は五藤正亮先生の根元之巻を参考にこの免許皆伝を作成されたと思いますが、この流の道統の頭に「天真正・林神明」と書き込んでいます。天真正は香取神道流の頭に書かれているもので林崎神助(甚助)重信が林明神から伝授された神傳であることと、香取神道流の門を叩いたかも知れない事を匂わせます。証明できるものはありません。
 林崎甚助重信の居合は、土佐には伝わったかどうか是も疑問です。長谷川英信や荒井勢哲から江戸での修業が古伝神傳流秘書にある無雙神傳英信流居合兵法の全てでしょう。

 林崎神助重信の神助の文字は弘化2年1843年谷村亀之丞自由から山内豊惇公へ奉授された伝書に記載されています。北条五代記の巻第四に「さて又長柄刀のはじまる仔細は、明神老翁に現じ。長柄の益有を林崎かん介勝吉と云人に伝へ給ふゆへに、かつよし長柄刀をさしはじめ田宮平兵衛成政といふ者に、是を伝ふる。・・」とあります。作者は三浦浄心で永禄、元亀、天正、文禄、慶長、元和、寛永と戦国末期から江戸時代初めを生きた元後北条氏の遺臣だったそうです。北条五代記は元和年間に三浦浄心の遺構を整理して成立したものと言われています。北条五代記の史実性はともかく、「かんすけ」は「かん介=勘助=神助」で音は同じです。津軽藩に遺された林崎新夢想流の元禄四年1691年から正徳元年1714年の伝書には「林崎甚助重信」とあって現在の伝書と同じです。何処かで「神助」に変じて明治維新以降まで引き摺って来たのでしょう。

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