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2019年9月19日 (木)

曽田本その2を読み解く39大詰

曽田本その2を読み解く
39、大詰

1、大詰は大きになじると云ふこと也、相手清眼に構る時上段の太刀拳を楯にして敵の顔へ突かけて懸る時、拳へ打込むを、身形を直ぐに跡へ外して上より二星を勝なり、とたんの拍子をぬいて直くに打つ也、此の拍子ちがへば相打になる也、是を栴檀の打ちと云て嫌ふなり、栴檀と云ふは二葉と訓して互に太刀のならぶこと也、習ひに大調子の小調子の大調子と云ってあり、大調子とは無拍子の事なり、小調子とは太刀に拍子をもたせて打つことなり。敵小調子にきらば大調子に勝ち、大調子にきらば小調子にて勝つべし、皆以て相気を闕くこと也、敵の小調子を大調子を以て勝つことを大詰と云ふ也。

 この大詰も武術叢書にある柳生流新秘抄の九箇の大詰です。相手青眼に構える時、我は上段に構へ太刀拳を楯にして上段から相手の顔に突きかける、相手我が拳に打ち込んで来るのを体を後ろに退き同時に上段に冠って打ち外した相手の二星(拳)に打ち込み勝。
 赤羽根龍夫先生の「江戸武士の身体操作柳生新陰流を学ぶ」の大詰:「双方右手を肩の高さに構えた相上段、相手拳を打って来る、我は体を左斜め後ろに開いて太刀を大きく振りかぶって相手の打ちを抜き、右足を踏み込んで面を打つ。」柳生新秘抄の場合は相手青眼、我上段の教えでした、
相手の打ち込みを抜くや打ち込むとたんの無拍子で打ち込み勝、相手が小調子ならば大調子に勝つ、相手大調子ならば小調子に勝つ。相気を欠くことが大事としています。曽田先生による英信流居合目録秘訣の獅子洞入り、獅子洞出は何処かで戸口などの出入の運剣法とされています。小詰、大詰もどこかの流派の業名若しくは心得の聞き覚えを無雙神伝英信流居合兵法を土佐にもたらした第9代林六太夫守政は纏めて見たのかも知れません。
 古流剣術を知って神殿流秘書を読み解こうと、自流では何処にもその糸口が見いだせなく、柳生新陰流を学んでいますが、この大詰は柳生新陰流の九箇之太刀の小詰がそれらしい業です。
 戦国末期の1600年代から1700年代に武術は既に国内は徳川幕府によって統制されて戦闘は無くなって来ています。反面武術は入り乱れる様にしながら発展したのでしょう。他流の業を取り込んだりしながら武術で生きて行った人たちの努力が垣間見れる処です。

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