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2019年11月28日 (木)

曾田本その2を読み解く50神道無念流居合幾つか50の11本目

曾田本その2を読み解く
50、神道無念流居合幾つか
50の11本目

太田龍峰著中山博道校閲「居合読本」より神道無念流(立居合12本)11本目
意義
概ね第10本に同じであるが、敵、退却することなく、我、却って敵に追ひ詰められ後退しつゝ敵を切り倒す動作である。但し最初停止して居るのではなく、前進中敵に出合ったものとするのである。
動作
第1、右足より前進中右足の地につくや僅かに後退して刀を抜く(第1本第1動に同じ)。
 「右足より前進し二歩目(左足の地についた時)右手の拇指を下方より其他の指を上方より鍔元近く刀柄を握り右足(三歩目)を出すと同時に右手を以って刀を抜き(此時左手で鞘を前方に出す気持ちを加へ後方に振り上げ上体を左斜にして十字形を為し左足は右足につれ前方に送り概ね左足尖を右踵に接する如くあらしむ)敵の右肘を下方より切り上ぐ。
第2、第10本、第2、第3動に同じであるが、右足より後退しつゝ行くのが異ってゐる。
 「第2動:左足より二歩前進し敵の正面を切る(右足より二歩後退し敵の正面を切る)」。
第3、右同
 「第3動:刀を青眼の儘で、刀を敵に突きつける姿勢で二歩前進す(刀を青眼の儘で、刀を敵に突きつける姿勢で二歩後退す)」
第4、第10本、第4、第5動に同じ。
 「刀を上段にして残心を示す」。
第5、右同。
 「刀を青眼に復してこれを収む」。

曾田本その2神道無念流(立居合12本)11本目
意義
大体10本目と同じなるも、敵、退却せず我却て敵に追い詰められ後退しつゝ敵を切り倒す也、但し最初停て居るにあらず前進中敵に出会たるものとす。
動作
第1、右足より前進中右足の地につくや僅かに後退して抜刀(1本目第1動に同じ)。
 「右足より前進し二歩目左足にて柄を握り三歩目右足を出すと同時に抜刀(此時左手で鞘を前方に出す気持を加へ後方に振り上げ上体を左斜にして十文字形をなし左足は右足につれ前方に送り左足先を右踵に接する如くする)敵の右前肘を下より切り上ぐ」。
第2、1本目第2、第3動に同じであるが右足より後退しつゝ行くのが異なる。
 「1本目第2動:次に右手を左肩より振り冠り左手を添へ右足を一歩引き敵の正面を切る」
第3、右同
 「1本目第3動:更に右足一歩進め真向より正面を切る(更に左足一歩退き真向より正面を切る)」。
第4、10本目第4、第5動に同じ。
 「10本目第4動:次に上段にて残心を示し」。
 「10本目第5動:正眼に直り納刀」
第5、右同

 曾田本と居合読本とは切り上げて後の一刀目、二刀目の足裁きが違う様です。曾田本は切上げた時の右足を退きつつ上段になるや右足を地につくや敵の正面に切り下す、更に左足を一歩退きつつ上段になるや左足が地につくや敵の正面に切り下す。
居合読本は、右足踏み込んで切り上げた時、右足左足と退き真向に切り下し、更に右足左足と退いて真向に切り下しています。この違いから曾田本が引用した神道無念流立居合12本の出典が居合読本では無かったかもしれないとまた思ってしまいます。曽田先生も業を自分流にいじる癖があったかもしれません。

木村高士著「長州藩相伝神道無念流」より大村藩無念流立居合業手付11本目
 進行中、右足が床についたとき、素早く左足を右足に引き揃えて抜刀する。(-右足より後退し、左足後で切り上げる・・長州藩相伝)右左足と後退しながら刀を上段に冠り前敵の正面二打込む。中段、二歩後退して上段となり残心を示す。(-二歩前進して上段残心を示す‥長州藩相伝)晴眼に構える。血振い、納刀は前に同じ。

木村高士著「長州藩相伝神道無念流」より戸賀崎無念流立居合業手付11本目
 その場で右足を踏み出し、下方から逆袈裟に切上げ、切先は前敵の左首の高さとなる。更に二足一刀に攻め「当」と真甲に打込む。左、右足を進んで上段に冠り、右足から一歩攻めて中段となる。正眼に攻める。納刀。

 大村藩も戸賀﨑居合も、最初から攻め一方の姿勢です。

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