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2019年11月11日 (月)

曾田本その1付録抜刀術(曽田虎彦私剣 研究中)その1真向斬撃

曽田本その1付録抜刀術
(曽田虎彦私剣 研究中)
その1 真向斬撃

原文
 歩み行内右足尓て抜きつ希次二左右何れ尓ても受流して体を斜前二展き直二真向へ斬り下し次二刀を開き血振納刀足踏ミハ其侭也
 受流しハ左肩なる時ハ左足を右足の前二踏ミ出して受流し次二左足を引きて冠り真向へ斬り下也又右肩なる時ハ右足を少し左二寄せて受流し右足を引きて真向へ討込む也

読み
 歩み行くうち右足にて抜きつけ、次に左右いずれにても受流して体を斜め前に開き直に真向へ斬り下し、次に刀を開き血振り、納刀、足踏みは其の侭也。
 受流しは左肩なる時は、左足を右足の前に踏み出して受流し、次に左足を引きて冠り真向へ斬り下す也。又、右肩なる時は右足を少し左に寄せて受流し右足を引きて真向へ討込む也。

 曽田先生が古伝神伝流秘書や居合兵法極意秘訣などと共に師伝を学ぶ中で研究中とは言え考案された抜刀術の業名一本目「真向斬撃」です。現代居合の奥居合立業を基礎として稽古して見ます。記載されている業数は5本あります、一本づつ毎日連載します、業名は以下の通りとなります。
1本目、真向斬撃
2本目、追加斬撃
3本目、追加八相
4本目、四方
5本目、弛シ刀

1本目、真向斬撃
 歩み行くうち、右足出たる時左手で鯉口を切り、左足を踏み込みつつ、右手を柄に掛け刀を抜き出し、敵が斬り懸らんとするや右足を踏み込み横一線に敵の右拳に抜き付ける。敵右足を引いて我が抜き付けを外すや刀を上に抜き上げ、真向から斬り下ろす、我左足を右足の稍々前に踏み込み左肩を覆う様に敵刀を頭上で受けるや左足を引いて右身となって敵刀を摺り流し左手を柄に掛けるや敵の真向に斬り下す。
 状況から右肩を囲う様に受けるべきと判断した時は、右足を稍々左に摺り込み同時に右拳を上向きに返して右肩を覆う様に取って敵の打ち込む刀を受け右足を引いて左身となって摺り落し、左手を柄に掛けるや敵の真向に打込む。
 足踏みは左肩受け流しの場合は右足前、右肩受け流しの場合は左足前の侭、刀を右に開き、納刀。
 曽田先生は受流す際、左肩を覆って敵刀を受流し、同時に左足を引いて真向に斬り下して居ます。その際右身になっていますが正面を見ているはずです。現代居合では敵は受け流されて我が左に体を流して斬られる想定です。無双直伝英信流の真向斬り下す体勢は決して前のめりになったりすることはありません。
 受け流しの際踏み込んだ左足又は右足を引いて、真向に打込んでいますが、大きく引いてしまうと間が外れてしまいます、敵は受け流されて前のめりになる程のへぼはめったに居ないでしょう。この業は仮想敵相手に自分に都合の良い間と間合いで勝つばかりでは意味のない業です。設対者に応じてもらい充分研究するものでしょう。
 横一線に小手を切られた敵が怯まずに真向に打ち込んで来るので、左足を右足前に踏み込み左肩を覆う様に体を右身に開いて受け流し左足を引いて上段から真向に斬り下す。又は右足を稍々左に 摺り込み右肩を覆う様に体を左身に開き敵刀を右に受け流し右足を引いて上段から真向に切り下す、此の場合は右足を踏み込んでから引いているのではないので右足を引いてしまうと我が体は横一線の抜き付けの位置より一歩後退して真向に斬り下すことになります。相手との間が左肩を覆う様に受け流すよりも間が遠くなるのでここは受け流されても猶追い込んで来る敵を真向に斬る、となる筈です。或は大きく踏込んで来る敵の動きを察して右肩を覆う様に受け流し右足を退き真向に斬る。
 曽田先生もご自分で足捌き体裁きを研究されたでしょうが、一本目の真向斬撃は二本の業として稽古すべきでしょう。

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