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2019年11月29日 (金)

曾田本その2を読み解く50神道無念流居合幾つか50の12本目

曾田本その2を読み解く
50、神道無念流居合幾つか
50の12本目

太田龍峰著中山博道校閲「居合読本」神道無念流(立居合12本)12本目
意義
前進中敵に先だち抜打ちをなし、敵の之に応ずるを切り返して倒す動作である。
動作
第1、右足より前進し二歩目(左足の地につくや)に刀を抜き三歩目に敵の正面を切る。
第2、切り返しをなす(第2本、第4動に同じ)。
 「両手で刀刃を上方にし刀刃を以て敵の刀を払ひ流し(此際刀尖は其位置を変ずることなく左拳を刀尖より稍々上ぐ)、同時に左手を中心にして刀を右肩の方面に転回しつゝ左足を左前方に踏み開き右足を左足の後方にひき敵の右肩より左斜下方に切り下ぐ。
第3、刀を収む。

曾田本その2神道無念流(立居合12本)12本目
意義
前進中敵(に)先に抜打をなし敵の之に応ずるを切り返し倒す也。
動作
第1、右足より前進二歩目左足にて刀を抜き三歩目に敵の正面を切る。
第2、切り返しをなす2本目第4動に同じ
 「両手で刀刃を上にし刀刃を以て敵の刀を払流し(此時刀尖は其儘に左拳を刀尖より稍上ぐ)同時に左手を中心に右肩より冠りつゝ左足を左前方に踏み右足を左足の後に引き敵の右肩より八相に切下ぐ」。
第3、納刀

 第1動では右足、左足と歩む時刀を抜き、左手を柄に添え上段に振り冠って三歩目右足を踏み込み敵の正面を切る。右足前のまま、右霞に構え敵を攻め、敵が打ち込んで来る刀を払い流す。
 右霞とは刀柄を握った右手の甲を下に左手の甲を上にして刀刃を左にし、切先を敵に向ける、此処では刀刃を上にし刀刃を以て敵の刀を払い流す。同時に右肩から上段に振り冠り、左足を左前方に踏み右足を左足の後方に引き、敵の右肩より左斜下(逆八相)に切り下げる。残心納刀。

木村高士著「長州藩相伝神道無念流」より大村藩無念流立居合業手付12本目前敵
 三歩進んで敵の正面を抜打つ。切返し、血振い、納刀は前に同じ。

木村高士著「長州藩相伝神道無念流」より戸賀崎無念流立居合業手付12本
 歩行中左足が出たとき刀を上に抜き、右足を踏み出し諸手で「矢」と前敵の真甲に打込む。素早く右足を進め「当」と霞み、左斜前に変って「鋭」と切返す。正眼に攻めて納刀する。
 最後の一刀は総て真剣なれば真二つに斬る可き意なり。後ち己を守る事。
 究練磨、自然自知活発、刀勢鋭く姿勢正しく。と本参考書末尾に真剣勝負の厳しさと、修行練磨の心得が書き加えられている。

 12本目は夫々の業手付に大きな違いは無い様です。 但し一刀目の「抜打」は刀を上に抜き上げ手を返して上段に振り冠り真向に切り下すと「敵の正面を切る」から想定していますが、どの様な敵の状況なのか記載されていませんので居合らしい抜刀ならば、歩行中敵が刀を抜き上段に振り冠って我が真向に打込んで来るのを、我は刀刃を左に向け柄を正中線上の上に抜き上げ敵刀を摺り落すや、上段に振り冠って敵の真向に切り下す。敵一歩退いて之を外すや、右霞で敵を攻め敵打込んで来るのを切り返す、など可想敵を動かしながら無双直伝英信流の業技法で応じて見ました。大村藩の場合は、どの様に抜打つのか、抜けが有ってわかりません。

 以上を以って曾田本の神道無念流立居合12本を読み解いてみました。太田龍峰先生の居合読本、木村高士先生の長州藩相伝神道無念流をお借りして神道無念流体居合12本の曾田本に記載されている居合を紐解いて見たのですが、他流の事故之で良しとは言えないかも知れません。 貴重な資料をありがとうございました、更にご教示賜れば無上の喜びです。 
 ミツヒラこと松原昭夫

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