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2019年11月 6日 (水)

曾田本その2を読み解く47スクラップ日本刀の反り

曾田本その2を読み解く
47、スクラップ日本刀の反り
佐藤藤佐

 日本刀の姿の美しさは、その反りに負うところが多い。刃部を外にして弓形に反ったその姿は秋さり烈日を想わせる。古の名匠がこの美しさを作り出すために苦心したことを想像するに難くはない。
 実は刀鍛冶が反りのある刀を鍛造するのではなくて、水中に焼入れた瞬間に刃の部が峯よりも膨張して、あの美しい反りが現れるのである。この辺の呼吸は刀匠が一子相伝とした秘法であった。
 今日では金属学の進歩が日本刀の科学をも鮮明にしてくれた。日本刀の刃部は切れ味を良くするために炭素量約0.7%の鋼であるが、これは焼入れで堅く脆くなるから、棟は炭素量0.1%程度の軟鋼で作り、焼入れても硬化しないから粘くておれるようなことはない。
 日本刀の優秀性は実にこの両性質を備えたところにある。
 鍛錬した日本刀の焼入のために800度ぐらいに熱すると、刃も峯も大洲田と称する組織になる。これを焼入れると棟には焼が入らず、元の地鉄の組織に戻るが、刃には焼が入って麻留田という堅い組織になり、約4%の膨張をする。そのために刃部を外に下反りが生ずるのである。(筆者は、工博・東北帝大教授)
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 このスクラップも恐らく昭和20年以前のものではないかと推測します。日本刀の反り及び刃の切れ味の研究は当時より進んでいるだろうとおもいます。
 ウィキドペディアにものっていますので興味の有る方はそちらでご確認ください。
参考に大洲田はオーステナイト、麻留田はマルティンサイトの事、戦前の事でしょうから無理やり日本語風に漢字を当て字したものと思われます。

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