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2020年1月15日 (水)

道歌2古伝神傳流秘書より抜刀心持引歌2の18岩波

道歌
2、古伝神傳流秘書より抜刀心持引歌
2の18岩波

行舟のかぢ取り直春間もなきは
       岩尾の浪の強く當れバ

 読みは「行く舟の舵取り直す間も無きは岩尾の浪の強く当たれば」
 手漕ぎの小舟は、海面近くに出ている岩に当たる波に翻弄されて舵を取り直す暇もない。と歌っています。
 海面に出た岩に波が当たれば、たちまち押し返され、次に来る波と挟み撃ちになって、高く跳ねあがるのもあって、見ている分には楽しいものです。
 静かな海面でもうねりが少しでもあれば、海底に岩や、断層などが有れば波だって来ます。サーファーが好んで行く海岸はそんな処なのです。
 この歌も英信流の岩浪の業名称の岩と波の文字がある歌として作られたのか、昔からあったのか解りませんが岩浪の業の雰囲気が頭の中に浮かんで来るから面白い。

 古伝神傳流秘書の英信流居合之事岩浪:左へ振り向き左の足を引刀を抜左の手切先へ添へ右の膝の外より突膝の内に引後山下風の業に同。

 河野居合の岩浪の意義:我が左側の敵が我が柄を制せんとするを、其機先を制して胸部を刺突して勝の意なり。

 中山博道の長谷川英信流居合岩浪の意義:我が左側に接近して坐せる敵の季動部を刺突し直ちに敵を引き倒して後、斬る業である。

 右に座せる相手への対応は「颪」、左敵への対応は「岩浪」で左右の違いばかりの事ですが、颪は相手を打突して抜き付ける、岩浪は相手の伸ばして来る手を摺り切る動作で退かせておいて、その隙に振り向き抜刀して刺突する。
 颪と同様の動作を以て左からくる相手を制する事も可能です。岩浪はややこしい運剣動作を要求して居るようですけれど、抜刀して右に向きを変える動作と、刺突が独特なのです。 
 歌心を読み取って見れば、我が左側に座す相手が、我が柄を制しようと、右に向き直り身を乗り出して我が柄を掴もうとする、その機先を制して刀を前に抜き出し、牽制し、相手が引かんとすると同時に、我は左向きに転じ刺突する、その相手が向きを変える間もなく、我は向きを変えて刺突する、とでも読めば良いのでしょう。

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