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2020年2月 2日 (日)

道歌3田宮流居合歌の伝と曾田本居合兵法の和歌3の1規矩準縄7寒夜にて霜を聞く

道歌
3、田宮流居合歌の伝と曾田本居合兵法の和歌
3の1規矩準縄
7寒夜にて霜を聞く

田宮流居和歌之伝
寒夜にて霜を聞くべき心こそ
      敵にあいての勝をとるなり

曾田本居合兵法の和歌
 寒夜にて霜を聞くべき心こそ
      敵にあうても勝を取るなり

新庄藩林崎新夢想流秘歌之大事
寒亊にて霜を聞べき心こそ
      敵にあうての勝はとるべき

多少違いますが同じ歌が伝わって来たと思います。
寒い夜に霜が結ぶ音を聞く程の心であれば、敵に出合ったとしても勝を取れるよ。と歌っています。「霜を聞くべき心」は妻木正麟著詳解田宮流では「霜を聞く程に心を鎮めよ。心の騒ぎは怒りから出る。臆するところより出るなり敵を打つべきと思うに、怒るに及ばず、臆するに及ばず、心のおさまり第一。」とされています。

 この歌も前回の「水月をとるとはなしに敵と我心の水に澄むにうつらふ」の下の句の心持ちの様に思われます。心に相手の心の移りを読み取るのは心を無にする事と同じでしょう。あれやこれや思っていたのでは其の事に心を奪われ、相手の心の移りなど得られる訳も無い。
 しかし「無」だけでは相手は動かず、我も動かず。西行法師の歌に「家を出る人としきけばかりの宿に心とむなとおもふばかりぞ」と兵法家伝書活人剣に「敵の働きにも、我が手前にも、きってもついても、その所々にとどまらぬ心」の稽古が望まれると思います。「心こそ心まよはす心なれ心に心心ゆるすな」とも古歌を歌ってもいます。
 宮本武蔵の五輪書の火之巻や兵法35箇条、柳生新陰流の兵法家伝書や始終不捨書とその解説に心の持ち様が述べられていて、いま一歩なぜか居合の歌には物足りないものを感じます。それは、霜の結ぶ音を聞く事に気を取られてしまうのでは、その事に居付いてしまいそうです、「霜を聞くべき心」は「形稽古」を順序正しく足踏みまでもテキスト通りに追うばかりで、馴れて来ると約束事として矢鱈早く、其の上力任せの強い打ち合では得られそうにも有りません。


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