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2020年2月15日 (土)

道歌3田宮流居合歌の伝と曾田本居合兵法の和歌3の2の6ひしとつく

道歌
3、田宮流居合歌の伝と曾田本居合兵法の和歌
3の2の6ひしとつく

田宮神剣は居合歌の秘伝
ひしとつくちょうと留まるを居合とす
        つかぬを切るは我を害する

曾田本居合兵法の和歌にはこの歌は有りません。

新庄藩の林崎新夢想流秘歌之大事
ひしとつくちゃうと留は居合也
     突かぬにきるは我を害する

 直訳すれば「ひし(彼此)と突くちょうと留めるのが居合である、突いて来ないのに斬り込んだのではやられてしまう。」と云うのでしょう。
 相手の仕掛けに応じろという戒めなのでしょう。しかし此処では相手が突きを入れて来るその拳に勝つ、突いて来もしないうちに抜き付ければ外されて突かれてしまうぞ、というのです。
 まさに現代居合が忘れてしまった、根元之巻にある「柄口六寸」の教えと思い、歌心を味わって見たいと思います。

 妻木正麟著詳解田宮流居合の表之巻7本目突留がこの歌を思わせる業です。「対座している敵が、突然、刀を抜いて突かんとするので、我はすばやく柄にて敵の太刀を押さえたあと、敵の足(腹)に抜き付けさらに真っ向から切り下ろして勝つ」

 この田宮流の突留は無双直伝英信流の両詰の業を制するものです。
 古伝神傳流秘書抜刀心持之3本目3向詰「抜て諸手を懸け向を突打込む也」でどのように抜き突くのかは何も語られていません。

 妻木正麟先生と同時代の無双直伝英信流の河野百錬先生の大日本居合道図譜から奥居合居業7本目両詰が相当するのですが、明治時代に大江正路先生からいつの間にか業名が向詰から両詰に代ってしまい、両側に障壁ある場の条件が附されて刀を横一線に抜き付けられない状況下での抜刀法に特定されています。従って相手も横一線の抜き付けは出来ないのです。やってみます「右手をかけるや刀を前に抜き取りて青眼に構ゆ。右足を踏込み(左足も進めて)て刺突し、刀を引抜く心持にて上体を進めて諸手上段に冠り敵の真向に斬下す。」

 古伝神傳流秘書の場の条件の無い処での向詰に対する田宮流柄留の対応、河野居合の狭い場所での両詰に対する田宮流突留との対応、研究して置くのも面白いものです。
 

 

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