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2020年3月17日 (火)

道歌4無外流百足伝と曾田本居合兵法の和歌4の10体と太刀と

道歌
4、無外流百足伝と曾田本居合兵法の和歌
4の10体と太刀と

百足伝
体と太刀と一致になりてまん丸に
        心も丸きこれぞ一円

 体と太刀が一つになってまん丸になり、それに心も丸くして気・剣・体一致したものが一円となる。
 この歌心は、無外流に入門して稽古の中から自ら会得する以外に他流の状況から軽々しく判断すべきではないかもしれませんが、武術流派と云うのは一流を興す以前に指導を受けていたとしても、先師の体格や思想、子供のころからの癖などから作り上げられたもので、至る所は同じ様に至る所と最近は思うようになってきました。
 無外流の五用の真・連・左・右・捨を手附けに随い稽古しながら、真で一人を倒したが連で敗ける。左・右で勝ったが捨で拳を斬られ返す刀で踏み込もうとしていた右膝を斬られ、なすすべもない。

 まず、太刀と体の一致した斬撃は意外と出来ていないもので、太刀の振り下しを手首の上下や、伸べ手になっていたり、腕だけで振っていたり、肩だけであったりするものです。
 居合だけをやって来たとか、竹刀剣道をやってきた人に多く見られます。
 居合だけの人が何故と思ったのですが、居業から稽古をするので、足腰が居付く傾向にあり手打ちになり安いからかも知れません。組太刀があるだろうと云うのですが、矢鱈手だけでポンポン当てっこするばかりで、大人の棒振りチャンバラです。木刀で木刀を受けてどうする、でしょう。
 居合の手打ちも年を取って体に柔軟性が無くなると、張り子の虎の首が動いて居る様な打ち下しばかりです。
 竹刀剣道は当てっこと云われるだけあって、飛び込んで手首で打ち込んでいるようで切ってるわけではないのです。真剣ならば当たれば素肌なら致命傷でなくとも切れるからまあいいか。

 妻木正麟著詳解田宮流居合規矩準縄では「業になれ術を得て心静かに心気の術を得て、気躰の三つ一にならざれば、其はたらき業自由ならず。心気力の三者調はざれば全く成り難し。心を治め、気を静にして力を養ふは修行に在り。(環の伝)心、気、業、一致して環の如きこと。」個々の事は兎も角環になる事のようです。

 笹森順造著一刀流極意之極意秘伝に剣身不異という教えがあります、「剣をとって敵に立ち向かう時に剣と体とが離れ離れになっていたのでは用をなさない。剣と体とは一体になり、体の構えは剣中の体であり、剣の構えは体中の剣でなければならない。切るのには手にした剣の働きばかりで切れるものではない。剣中にある体を運び、体中に蔵する剣を働かせ、体の主たる心中の剣を手にした剣を揮って切って初めてその用を達するものである。」
 又、金の輪の中に「すべて下手の働きはここにつかえあそこに行詰まり、角々しく四角八角となるが、慣れるに従って角が段々ととれ、角が鈍くなり十六角三十二角と角張った所が円くなり、上手に至ると丸くなる。内容が入れ物に充実すればするほど丸くなる。此の上達が成就して一円相、立体の球となり、一切を金の輪の中のものとせばわが働きもまた円満具足して欠くる所がなく、わが打突は必ず功を奏することになるのである。」円相から球体にまで変化して行く事まで求めています。

 曽田本英信流目録秘訣として第九代林六太夫守政の口受に「手の内:敵と刀を打合はするに合刀せずと云亊なし、其合刀したる所にて敵の拳を押へて突くべし。 輪之内:敵と打合はするに輪にならずと云亊なし、上にて打合せ亦下にて合へばすぐに輪と成る、堅横皆同じ、其輪をはづして勝べし。 十文字:敵と打合すれば、輪と成り十の形となる、互に打合せたる所は是十の形也、其十の形に成りたる所にて手を取れば勝也。手の内、輪の内、十文字は別の亊ならず皆一つに唱る事なり、外の事にはあらず、拳を取れと言う事の教へ也。」拳を取る当流の極意は手の内輪の内十文字に合刀する事無く外して輪と成って拳に打ち勝つ教えと云っています。この教えは現代居合では失伝してその心得も伝わってはいません。居合や組太刀の幾つかの業の中に忍ばせてあるとしても、古伝の心得を学ぶ者は少ない現状です。

 この百足伝の歌心をどの様に読み取るかは、其の人の力量によるのでしょう。

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