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2020年7月23日 (木)

道歌5柳生石舟斎宗厳兵法百首5の100常々に五常の心無き人に

道歌
5、柳生石舟斎宗厳兵法百首
5の100常々に五常の心無き人に

兵法百首
徒年〵尓五常能心奈紀人尓
     家法の兵法允可ゆる寸奈

つねづねに五常の心なき人に
     家法の兵法允可ゆるすな

常々に五常の心無き人に
     家法の兵法允可許すな

 常日頃五常の心を持たない人に、家法である兵法の允可を許すな

 原本では允可の文字の草書体を使用しています。今村嘉雄著史料柳生新陰流では印可と読まれていますが印のくずし字とは思えません。但し新陰流の相伝には印可の文字を主に使用していますので意味は同じとしていいでしょう。

 允可とは、聞きとどけること、許可。
 印可とは、印信許可の略〔仏〕師僧が弟子に悟道の熟達を証明すること・允許。芸道の許し・允許。

 「五常」とは、儒教で、人の常に守るべき五つの道徳。
 白虎通では、仁義礼智信。
 孟子では、父子の親、君臣の義、夫婦の別、長幼の序、朋友の信。
 書経瞬典では、父は義、母は親、弟は恭、子は孝

 前回月22日99回では「五常」は仁義礼智信を歌に詠み込み「兵法の極意に仁義礼智信たへず嗜み気遣いをせよ」と歌っています。従って此処での五常は仁義礼智信を、常々心がける人に家法の兵法の允可を与えると読み解きます。

 五常の仁義礼智信の意味
 仁:人を思いやること。
 義:利欲にとらわれず、なすべき事をすること、正義。
 礼:仁を具体的に行動として表したもの。
 智:道理を能く知り得ている人。知識豊富な人。
 信:友情に厚く言明をたがえないこと。真実を告げること。約束を守ること。誠実であること。

 戦後の教育では五常については勉強する事も無かったと思います。仁義礼智信の意味を知れば、素晴らしい教えですが孟子や書経ではこれでいいのかと考えさせられる筈です。為政者によって人を思い通りに動かす思想とも思われ、本当に人が望む事であるかどうか、言いなりに生きるのは楽かもしれませんが本来の人の心とは言えないでしょう。
 石舟斎の時代に仁義礼智信をどの様に考えられていたか、石舟斎はどう思って行動していたか定かではありませんが、柳生宗矩の兵法家伝書や柳生兵庫助の始終不捨書、柳生十兵衛の月之抄などから家族の一端や思想は見えてはいるのでしょうが、名を成して生き残る厳しさの方が目に付いてしまいます。
 

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