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2020年8月 9日 (日)

道歌6塚原卜伝百首6の9弦はただ太きに

道歌
6、塚原卜伝百首
6の9弦はただ太きに

弦はただ太きに若くは無かりけり
       細きは根矢をささぬものかは

 弓弦は太い方が良いので、細い場合は戦で矢が敵に刺さらないものだ。

 根矢とは、征矢、鏑矢、狩(雁)股などの矢の俗称(広辞苑より)。鏃(矢の根)を含む矢の事でしょう。
 弦は現在では丈夫な合成繊維のケプラー、ザイロン、アラミドなどが使用されて、細くて硬く強いものが出来ています。
 細ければ弓の返りが早く弦音も高いが弦は切れ易い。太ければ弓の返りも遅く、弦音も低いなどで上級者は細い弦を好むとか言われている様です。
 卜伝百首では、弦は太い方が良いと云って、細ければ敵に当たっても弱く刺さらないなどと云うのです。卜伝の時代では麻かカラムシの弦が主だったでしょう。天然繊維としては丈夫で強いとは言え細ければ直に切れてしまい戦闘では予備を持つとしても、ほど良い丈夫さと鋭敏さが必要だったのでしょう。

 カラムシは其の繊維で衣服なども作られていたものです。麻は弥生時代から使用されていた様ですが、カラムシはもっと古くからのものの様です。栽培されているものは知りませんが、現在でも畑の周辺や野原などにも自生しています。ついでに木綿は戦国時代以降に栽培されている様です。
 現在では弓の強さに対し太さの基準なども明確になっている様ですが、卜伝の時代ではどうだったのでしょう。
 

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道歌6卜伝百首」カテゴリの記事

コメント

菊池壮蔵さま

コメントありがとうございます。
お礼遅くなって失礼いたしました。
カラムシの栽培から反物作り、今でもやられている所がある事をお教えいただきありがとうございます。
家の近所の草地にも毎年芽生えていますが、名さえ忘れさられた存在です。
群生する雑草程度に思われているのも時の流れなのでしょう残念でもやむなしです。
絹の蚕も同様に、かつての桑畑は見る影もない程荒れ果てています。
私は昆虫の写真を楽しんでいますので、カラムシにラミーカミキリが発生するので毎年たのしみに見ています。

ミツヒラ

投稿: ミツヒラ | 2020年8月12日 (水) 19時08分

福島県昭和村ではカラムシに力を入れております。
http://www.vill.showa.fukushima.jp/making.stm

投稿: 菊池壮蔵 | 2020年8月11日 (火) 11時07分

カラムシは現在、福島県の昭和村で力を入れています。
http://www.vill.showa.fukushima.jp/making.stm

投稿: 菊池壮蔵 | 2020年8月11日 (火) 11時05分

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